詐欺の手口

【元刑事監修】高齢の親を守る!詐欺の最新手口と親子で実践する対策・伝え方完全ガイド

【元刑事監修】高齢の親を守る!詐欺の最新手口と親子で実践する対策・伝え方完全ガイド 詐欺の手口

昼のテレビ番組で最新の詐欺手口を見て、「うちの親じゃ、こんな巧妙な手口は見抜けないかもしれない…」と、実家のお母様のことが急に心配になっていませんか?

特に「警察官を名乗る」といった手口を知ると、「どうやって切り出せば、親が素直に話を聞いてくれるだろう…」と、その伝え方に悩んでしまうお気持ちは、痛いほど分かります。

ご安心ください。この記事は、単に最新の手口を紹介するだけではありません。
私が現場で培った知見に基づき、お父様・お母様を傷つけることなく、詐欺対策の重要性を理解してもらうための「伝え方のコツ」まで、徹底的に解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたは親御さんと冷静に話す自信がつき、「これで家族を守れる」という確かな安心感を得られることをお約束します。

なぜ「うちは大丈夫」が一番危ないのか?特殊詐欺の巧妙な実態

まず、あなたに知っておいてほしい最も重要なことがあります。それは、特殊詐欺は「判断力が衰えた人」が騙されるのではなく、「心の隙」につけ込む犯罪だということです。

私が現場で見てきた中で、被害に遭われた方が最も多く口にしていた言葉は、「まさか自分が騙されるなんて」でした。警察庁の調査でも、被害者の多くが「自分は大丈夫だと思っていた」と回答しています。この「自分は大丈夫」という思い込みこそ、犯人にとって最大の狙い目なのです。

この記事を読んでいるあなたも、「うちの親は頑固だから、話を素直に聞いてくれないかも…」と心配されているかもしれません。セミナーでも、そうしたご相談を本当によく受けます。ですが、ご安心ください。伝え方の順番を少し工夫するだけで、親御さんの聞く姿勢は大きく変わります。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 親御さんに話を切り出す前から「うちの親は頑固だから無理だ」と諦めないでください。

なぜなら、この点は多くのご家族が見落としがちな最初の躓きのポイントだからです。頭ごなしに「詐欺に気をつけて!」と警告するのではなく、この後ご紹介する「会話術」を使って、親御さんの自尊心に配慮しながら話を進めれば、きっと真剣に耳を傾けてくれるはずです。

【この記事の核心】親を傷つけずに動かす「3ステップ会話術」

詐欺対策において、手口の知識以上に大切なのが「伝え方」です。ここでは、私が多くのご家族にアドバイスしてきた、親子関係を壊さずに危機感を共有するための具体的な会話の進め方をご紹介します。

親との詐欺対策会話を成功させる3ステップのフロー図。ステップ1は「教えて」スタンス、ステップ2は「共感」、ステップ3は「提案」。

この3つのステップを踏むことで、親御さんは「子供扱いされた」と感じることなく、詐欺の危険性を「自分ごと」として捉えやすくなります。

これだけは押さえて!高齢者を狙う4大詐欺の最新手口

親子での会話が始まったら、具体的な手口を例に出して話しましょう。現在、警察が特殊詐欺と呼ぶ手口は多岐にわたりますが、その中でも特に高齢者が狙われやすい代表的な4つの手口と、その対処法をまとめました。

高齢者を狙う4大詐欺の手口と対処法

🎭 手口の名称 📄 手口の概要 💬 犯人が使う典型的なセリフ 🛡️ こう言われたら詐欺!即答すべき一言
オレオレ詐欺 息子や孫を装い、トラブル解決を名目に現金を要求する。 「会社のカバンをなくした…」「事故の示談金が必要なんだ」 「一旦電話を切って、元の番号にかけ直します」
還付金詐欺 役所の職員などを名乗り、医療費などの還付金があると嘘をつきATMへ誘導する。 「今日中に手続きしないと無効になります」「ATMに着いたらこの番号に電話を」 「役所の方がATMを操作させることは絶対にないですよね?」
預貯金詐欺 警察官や銀行員を名乗り、口座が不正利用されていると不安を煽り、キャッシュカードを騙し取る。 「あなたの口座が犯罪に…」「カードを新しくするので預かります」 「警察官が暗証番号を聞いたり、カードを預かることはないはずです」
架空料金請求詐欺 「サイトの未納料金がある」などと嘘のメールやハガキを送りつけ、支払いを要求する。 「本日中にご連絡なき場合、法的手続きに移行します」 (一切反応せず、無視する)

これらの手口を知っておくだけで、いざという時の冷静な対応に繋がります。

今すぐ親子で決めるべき「3つの鉄則」

手口の知識を共有した後は、いよいよ具体的な対策ルールを決めましょう。数多くある対策の中でも、特に効果が高く、今日からすぐに実践できる「3つの鉄則」をご紹介します。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 詐欺対策のゴールは、手口を完璧に覚えることではなく、親子で対策ルールを決め、いつでも相談できる関係性を築くことです。

なぜなら、私が警察官になった当初は「手口を教えること」が仕事だと考えていましたが、犯人の手口は日々巧妙化し、いたちごっこだからです。本当に大切なのは、怪しい電話があった時に「息子に相談しよう」「娘と決めたルールを確認しよう」と思ってもらえる、コミュニケーションの土台を作ることだと気づきました。

鉄則1:在宅時も『留守番電話』にする

犯人は、自分の声が録音されることを極端に嫌がります。在宅中でも常に留守番電話に設定しておけば、犯人からの電話のほとんどは、メッセージを残さずに切れていきます。還付金詐欺のような電話も、そもそも犯人と直接話さないこの対策が最強の予防策となります。

鉄則2:お金の話が出たら『合言葉』を確認する

オレオレ詐欺のように息子や孫を名乗る電話への最も効果的な対抗策が、家族だけの「合言葉」です。例えば「うちの猫の名前は?」など、家族しか知らない簡単な質問を決めておきましょう。「電話でお金の話が出たら、必ず合言葉を確認する」というルールを共有するだけで、被害の確率を劇的に下げることができます。

鉄則3:迷ったらすぐ電話!『相談先リスト』を貼っておく

預貯金詐欺のように警察官などを名乗られると、誰でも動揺してしまいます。そんな時に冷静な判断を助けるのが、すぐに相談できる連絡先です。
あなたの携帯電話の番号と、警察相談専用電話である「#9110」を紙に大きく書き、電話機のそばに貼っておきましょう。「少しでも怪しいと思ったら、必ずこの紙を見て電話する」というルールが、最後のお守りになります。


まとめ:その一本の電話が、家族の未来を守ります

ここまで、最新の詐欺手口と、親子で実践すべき対策や伝え方について解説してきました。

大切なことなので繰り返しますが、重要なのは、すべての手口を完璧に覚えることではありません。親子で詐欺対策について話し合い、「留守電」「合言葉」「相談先」といった簡単なルールを決めることです。

この記事を読んだあなたは、もう一人ではありません。元刑事である私の知識と、具体的な行動プランを手に入れました。自信を持って、お母様、お父様と話してみてください。

さあ、今日の夕方、親御さんに電話をかけて「最近、変わりない?」と切り出してみませんか?
その一本の電話が、あなたの大切な家族を、未来の危険から守る大きな一歩となるはずです。


[参考文献リスト]

  • 警察庁「特殊詐欺対策ページ」
  • 警視庁「なくそう!特殊詐欺」
  • 政府広報オンライン「だまされないで!巧妙化する「振り込め詐欺」の手口」