現在、銀行や消費者金融といった正規の金融機関で融資を受けられない場合に、どうしようもなく個人間融資掲示板を利用する人が増えています。
例えば、信用情報に問題があったり、収入が不安定で審査に通らないなどの理由から、他に手段がなく個人間融資に頼らざるを得ない状況です。
しかし、この個人間融資は、正しい知識なしに利用すると大きなリスクを伴う危険な方法です。
そこで本記事では、個人間融資掲示板におけるリスクの解説と、気をつけるべきポイント、安全な利用方法について考えます。
個人間融資掲示板とは何か
個人間融資掲示板とは、金融サービスや法人経由ではなく、個人同士が直接金銭を貸し借りするための交渉の場となる掲示板です。
オンラインやアプリといった不特定多数に向けて多くの掲載が流通しており、金銭に困った個人や法人、あるいは貸し手が条件を提示して交渉を行います。
例えば、以下のような情報が掲載されることがあります。
- 融資が必要な人の自己紹介や援助の内容
- 個人間での利用要件、性質要件、利息をの交渉
しかし、このような個人間融資は、正当な金融機関や法律に基づいているものではなく、不正な取引が含まれている可能性が高いため、大きなリスクを伴うことになります。
個人間融資掲示板の主なリスク
闇金・違法金融業者の存在
個人間融資掲示板で最も大きなリスクは、その背後に「闇金」や「違法金融業者」が潜んでいるケースが非常に多いことです。
一見すると「お金を援助します」「親切に貸します」といった魅力的な言葉で誘ってきますが、その実態は法外な利息や過酷な取り立てが待っている場合が少なくありません。
違法業者は正規の貸金業法を無視しており、次のような深刻なトラブルに発展する可能性があります。
- 法外な高金利:正規の金融機関では年20%が上限ですが、闇金は数百%、数千%の利息を要求することがあります。
- 違法な取り立て:自宅や職場に押しかける、家族や職場に連絡をするなど、違法な手段で取り立てを行います。
- 個人情報の悪用:融資の名目で取得した個人情報を使って別の詐欺行為や脅迫を行うこともあります。
このようなリスクを回避するためには、安易に掲示板の情報を信じ込まず、相手の身元や条件を十分に確認することが重要です。
詐欺行為の横行
個人間融資掲示板では、詐欺行為が横行していることも問題です。
例えば、融資を受けるための保証金や手数料と称して金銭を先に振り込ませ、そのまま連絡が取れなくなるケースが頻発しています。
典型的な詐欺の手口:
- 「融資を受けるために保証金が必要」と言われ、振り込んだ途端に連絡が途絶える。
- 「手数料や事務手続き費用」を理由に事前にお金を要求される。
- 偽名や偽の連絡先を使用し、貸し手を装って詐欺を働く。
詐欺を防ぐためには、事前にお金を要求する相手とは絶対に取引をしないことが鉄則です。また、相手の情報(名前、住所、連絡先)が正当であるかを確認することが必要です。
トラブル時の法的保護が受けられない
個人間融資は、正規の金融機関を通さない取引であるため、万が一トラブルが発生しても法的な保護が受けられないことがほとんどです。
例えば、以下のような問題が考えられます。
- 契約書がない:口約束でお金を貸し借りした場合、返済を求める証拠が残らないためトラブルが解決しにくい。
- 違法な条件でも泣き寝入り:違法な高金利や取り立てが行われても、法的手段に訴えることが難しいケースが多い。
このため、個人間融資を行う場合は必ず契約書を作成し、金銭のやり取りが記録に残るようにすることが重要です。
個人情報漏洩の危険性
掲示板を利用する際に、身分証明書の提出や個人情報のやり取りが求められる場合があります。しかし、こうした情報が悪用されるケースも少なくありません。
個人情報が詐欺や他の犯罪に利用されると、以下のようなトラブルが考えられます。
- 不正に口座を作られる
- 架空請求や特殊詐欺のターゲットになる
- SNSや職場に情報が拡散される
そのため、安易に個人情報を提供しないよう注意が必要です。
返済の負担が大きくなる
個人間融資では、返済計画が甘くなりがちです。また、正規の金融機関と違い、明確な金利や返済期間がないまま取引が進むこともあります。
結果として、返済が困難になり、生活がさらに苦しくなる可能性があります。
- 高利息が設定されていたことに後から気づく
- 返済の取り立てが厳しくなる
- 借金を返すためにさらに別の融資を受ける悪循環に陥る
個人間融資掲示板を利用する際の注意点
個人間融資掲示板をどうしても利用する必要がある場合は、以下の点に注意して安全を確保するようにしてください。
- 相手の情報を確認する
- 氏名、住所、連絡先、身分証明書など、相手の情報が正確であることを確認する。
- SNSやメールアドレスだけでなく、実際に連絡が取れる電話番号を確認する。
- 事前にお金を要求する相手は避ける
- 保証金や手数料を事前に要求する相手とは絶対に取引をしない。
- 「先払いで融資が受けられる」という話は詐欺の可能性が高いです。
- 契約書を作成する
- 貸し借りの条件(返済期限、利息、金額)を明記した契約書を必ず作成する。
- 書面で残すことで、トラブル発生時の証拠となります。
- 法外な利息には注意する
- 貸金業法に基づく利息の上限は年20%です。それ以上の利息を提示された場合は違法です。
- 信頼できる人と取引する
- 見知らぬ相手との取引は避け、信頼できる人間関係の中で融資を行う。
個人間融資のリスクを理解した上で利用する
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まとめ:個人間融資は最後の手段と心得る
個人間融資掲示板は、正規の金融機関で借り入れができない人にとって一時的な解決策として魅力的に映るかもしれません。
しかし、実際には違法金融業者や詐欺、個人情報の漏洩、返済困難など多くのリスクが潜んでいます。
特に法外な高金利や違法な取り立てが行われる危険性が高く、利用者自身が大きなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
どうしても個人間融資を利用しなければならない場合は、相手の身元確認や契約書の作成、法外な条件を拒否する姿勢が不可欠です。
しかし、個人間融資はあくまで最後の手段として考え、それ以外の合法的で安全な方法を優先的に検討することが大切です。
公的支援や正規の金融機関、相談窓口なども活用し、リスクを避けるよう努めましょう。
個人間融資でよくある質問
どこも 融資してくれない場合?
どこからも融資を受けられない場合、次のような対策を検討することが大切です。
- 公的支援制度を活用する
- 自治体や政府が提供している生活福祉資金貸付制度や緊急小口資金を利用する。
- 条件を満たせば低金利または無利息での借り入れが可能です。
- 信用情報の見直しを行う
- 自分の信用情報を確認し、誤った情報が登録されていないかチェックする。
- 信用情報が原因で審査に落ちている場合、改善することで融資の可能性が高まります。
- 収支の改善・家計見直し
- 支出を見直して生活費を節約し、借り入れに依存しない家計を目指す。
- 不要な支出を削ることで緊急時の資金を確保しやすくなります。
- 信頼できる知人・家族に相談する
- 公的支援や金融機関が難しい場合は、信頼できる知人や家族に相談して助けを求める。
- 必ず返済計画を立て、トラブルを避けるよう注意が必要です。
- 専門の相談窓口を利用する
- 法テラスや消費生活センターなど、専門家に相談して解決策を探す。
- 無料でアドバイスを受けられる場合もあります。
このように、個人間融資に頼る前に、公的制度や信頼できる支援策を検討することが重要です。リスクの高い選択肢に手を出す前に、安全な方法で問題解決を図るよう努めましょう。
個人間で借金をすることは違法ですか?
いいえ、個人間で借金をすること自体は違法ではありません。ただし、違法な金利や契約条件が含まれている場合は法律違反となることがあります。例えば、貸金業法では上限金利が年20%と定められていますが、これを超える利息を設定すると違法です。また、口約束だけで借金を行うと、トラブルが発生した際に法的な対応が難しくなるため、借用書や契約書を作成することが重要です。
個人間で金貸しをしたら捕まりますか?
いいえ、個人間で金貸しをすること自体は違法ではありません。ただし、次のような場合には違法行為となる可能性があります。
- 貸金業としてお金を貸す場合
- 貸金業として反復継続的にお金を貸し付け、利息を受け取る行為は貸金業法の対象となります。
- 無登録で貸金業を営んだ場合、罰則が科せられる可能性があります。
- 法外な利息を設定した場合
- 民法上の法定利率は年3%、貸金業法では年20%が上限とされています。これを超える利息を設定した場合、違法行為となり、契約自体が無効になることがあります。
- 取り立て方法が違法な場合
- 脅迫や強要、家族や職場への連絡など、違法な取り立て行為は犯罪として処罰の対象になります。
個人間で金銭の貸し借りを行う際は、法的な範囲内で行い、契約書を作成してお互いの権利や義務を明確にすることが大切です。