詐欺の手口

【要注意】デジタル逮捕詐欺で高齢者が急増中|巧妙な手口と見抜き方

【要注意】デジタル逮捕詐欺で高齢者が急増中|巧妙な手口と見抜き方 詐欺の手口

「あなたのパソコンが犯罪に使われました。サイバー空間であなたを逮捕します」突然、警察官を名乗る人物からこんな電話がかかってきたら、誰でもパニックになってしまいますよね。これは「デジタル逮捕詐欺」と呼ばれる、特殊詐欺の最新手口です。特にパソコンやスマートフォンに不慣れな高齢者の方が狙われ、被害が急増しています。

この記事では、巧妙化するデジタル逮捕詐欺の具体的な手口と、その嘘を簡単に見抜くための方法を詳しく解説します。相手のシナリオを知っておけば、冷静に対処できます。あなたと、あなたの大切な家族を悪質な詐欺から守るために、ぜひ最後までお読みください。

  1. デジタル逮捕詐欺とは?「サイバー逮捕」という新たな脅し
    1. 1. 警察官などを名乗り「ネット上で逮捕する」と脅す手口
    2. 2. なぜ高齢者がデジタル機器への不慣れさから狙われるのか
    3. 3. 従来のオレオレ詐欺との違いと巧妙化する手口
  2. 【手口編】これがデジタル逮捕詐欺の巧妙なシナリオだ
    1. 1. 手口1:偽のウイルス警告画面や電話で接触してくる
    2. 2. 手口2:ビデオ通話で偽の警察官や逮捕状を見せて信じ込ませる
    3. 3. 手口3:「極秘捜査」を理由に家族から孤立させる
    4. 4. 手口4:「資産の保全」や「保釈金」の名目で送金を指示する
  3. 【見抜き方編】デジタル逮捕詐欺を撃退する5つの鉄則
    1. 1. 鉄則1:「電話やネットでの逮捕」は100%あり得ない
    2. 2. 鉄則2:「資産を移動させろ」という指示はすべて詐欺
    3. 3. 鉄則3:「誰にも言うな」は詐欺犯の決まり文句
    4. 4. 鉄則4:画面越しの身分証や書類はすべて偽物と疑う
    5. 5. 鉄則5:警察や公的機関が電話でお金を要求することはない
  4. なぜ高齢者はデジタル逮捕詐欺に騙されてしまうのか?
    1. 1. 警察や公的機関の権威に対する強い信頼感
    2. 2. 「自分は大丈夫」という思い込みと詐欺知識のアップデート不足
    3. 3. パソコンやスマホへの苦手意識とサイバー犯罪への恐怖心
  5. デジタル逮捕詐欺の電話がかかってきた時の正しい対処法
    1. 1. 何も言わずにすぐに電話を切り、相手にしない
    2. 2. 画面に表示された警告は無視して閉じるか再起動する
    3. 3. 一人で悩まず、すぐに家族や警察に相談する
  6. 被害に遭わないために家族ができる3つのサポート
    1. 1. 日頃からコミュニケーションを取り、相談しやすい関係を築く
    2. 2. 最新の詐欺手口について、一緒にニュースを見たり話題にしたりする
    3. 3. 留守番電話や迷惑電話防止機能付きの電話機を設定する
  7. もし被害に遭ってしまったら?すぐに連絡すべき相談窓口
    1. 1. 警察相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署
    2. 2. 全国の消費生活センター(消費者ホットライン「188」)
    3. 3. 取引した金融機関の窓口
  8. まとめ

デジタル逮捕詐欺とは?「サイバー逮捕」という新たな脅し

「デジタル逮捕詐欺」とは、警察官や検察官などを名乗り、「あなたのデジタル機器が犯罪に使われた」と嘘をついて不安を煽り、「ネット上で逮捕する」と脅して金銭をだまし取る手口です。ビデオ通話など最新の技術を悪用するため、これまでの詐欺とは違うリアリティがあり、注意が必要です。

1. 警察官などを名乗り「ネット上で逮捕する」と脅す手口

この詐欺の犯人は、まず電話やビデオ通話で警察官やサイバーセキュリティ機関の職員などを名乗ります。そして、「あなたの口座がマネーロンダリングに使われています」「サイバーパトロールの結果、あなたに容疑がかかっています」などと、もっともらしい嘘を告げます。

最終的には「このままではサイバー空間上であなたを逮捕し、資産を凍結します」と脅し、冷静な判断力を奪います。しかし、警察が電話やネット越しに逮捕を告げることは、絶対にありません。

2. なぜ高齢者がデジタル機器への不慣れさから狙われるのか

この詐欺が特に高齢者を狙うのは、パソコンやスマートフォンへの苦手意識や、サイバー犯罪に対する知識不足につけこみやすいからです。「ウイルスに感染した」と言われると、どう対処していいか分からず、慌ててしまいます。

また、長年真面目に暮らしてきた方ほど、警察官を名乗る相手を疑うことなく信じてしまいがちです。その真面目さとデジタル機器への不慣れさが、詐欺師にとっては格好のターゲットになってしまうのです。

3. 従来のオレオレ詐欺との違いと巧妙化する手口

息子や孫を装うオレオレ詐欺と違い、デジタル逮捕詐欺は公的機関を名乗ることで、被害者に「自分の身の潔白を証明しなければ」という強いプレッシャーを与えます。

さらに、ビデオ通話で偽の制服を見せたり、偽造した逮捕状を画面に映したりと、手口が非常に巧妙化しています。これにより、電話口の声だけだった従来の詐欺よりも、信じ込んでしまう危険性が高まっています。

【手口編】これがデジタル逮捕詐欺の巧妙なシナリオだ

デジタル逮捕詐欺の犯人たちは、まるで映画のような、よく練られたシナリオに沿ってあなたを騙そうとします。その手口の流れを知っておけば、相手が詐欺師だとすぐに見抜くことができます。彼らが使う典型的な4つのステップを見ていきましょう。

1. 手口1:偽のウイルス警告画面や電話で接触してくる

詐欺の始まりは、パソコンやスマートフォンに突然表示される「ウイルスに感染しました」「ハッキングされています」といった偽の警告画面であることが多いです。画面には警告音と共に、サポートセンターの電話番号が記載されています。

慌ててその番号に電話をかけると、サポート担当者を名乗る人物が出て、巧みに警察官を名乗る別の人物へと電話を繋ぎます。これが、詐欺のシナリオへの入り口です。

2. 手口2:ビデオ通話で偽の警察官や逮捕状を見せて信じ込ませる

電話が繋がると、相手は「証拠を見せる」と言ってビデオ通話に切り替えるよう要求してきます。そして、画面の向こうには、警察官の制服を着た人物や、いかにも警察署らしい背景が映し出されます。

さらに、あなたの名前が書かれた偽の逮捕状や、偽の警察手帳を画面越しに見せてきます。このリアルな演出によって、被害者は「本当に大変なことになった」と信じ込んでしまうのです。

3. 手口3:「極秘捜査」を理由に家族から孤立させる

あなたがパニックに陥っているのを見計らって、犯人は「これは極秘捜査なので、家族を含め、誰にも絶対に話してはいけません。もし話せば、あなただけでなく家族も共犯とみなします」と強く口止めをします。

これは、あなたが誰かに相談して詐欺だとバレるのを防ぐための、非常に重要なステップです。孤立させられることで、被害者は犯人の言葉だけを信じ、言いなりになってしまいます。

4. 手口4:「資産の保全」や「保釈金」の名目で送金を指示する

最後に、「あなたの資産が犯罪に使われたか調査するため、一時的に我々が管理する安全な口座に移す必要があります」などと言って、指定の口座へ全財産を振り込むように指示します。これを「資産の保全」などと呼びます。

また、「逮捕を免れたければ保釈金が必要だ」と言ってお金を要求するケースもあります。しかし、その振込先は犯人グループの口座であり、一度振り込んだお金が戻ってくることはありません。

【見抜き方編】デジタル逮捕詐欺を撃退する5つの鉄則

どんなに巧妙に見えるデジタル逮捕詐欺も、その正体はただの「嘘」です。これからお伝えする5つの鉄則を知っていれば、誰でも簡単に見抜くことができます。もしもの時のために、この鉄則を頭に入れておいてください。

1. 鉄則1:「電話やネットでの逮捕」は100%あり得ない

これが最も重要なポイントです。日本の法律上、警察が電話やビデオ通話、メールなどで逮捕を告げることは絶対にありません。逮捕は、警察官が直接あなたの元へ来て、逮捕状を示して行われるものです。

「サイバー逮捕」「デジタル逮捕」という言葉が出てきた瞬間に、それは100%詐欺だと断定して大丈夫です。そんな制度は、日本には存在しません。

2. 鉄則2:「資産を移動させろ」という指示はすべて詐欺

警察や検察、金融機関などが、捜査や資産保全を理由に、あなたのお金を別の口座に振り込ませることは絶対にありません。これは、どのような理由であってもあり得ないことです。

「安全な口座に移す」「一時的に預かる」などと言われても、それはすべてあなたのお金をだまし取るための嘘です。自分のお金を、他人の指示で動かしてはいけません。

3. 鉄則3:「誰にも言うな」は詐欺犯の決まり文句

「これは秘密の捜査だから、誰にも話さないでください」という言葉は、詐欺師が必ず使う決まり文句です。なぜなら、あなたが誰かに相談すれば、すぐに嘘がバレてしまうからです。

むしろ、「誰にも言うな」と言われたら、「これは詐欺だな」と確信するチャンスです。すぐに電話を切り、家族や本物の警察に相談しましょう。

4. 鉄則4:画面越しの身分証や書類はすべて偽物と疑う

ビデオ通話で見せられる警察手帳や逮捕状、職員の身分証は、すべて偽造されたものです。今の技術を使えば、本物そっくりの偽物を作ることは難しくありません。

画面越しに見せられたものだけで、相手を信用してはいけません。「本物ですか?」と疑うよりも、「すべて偽物だ」と考える方が安全です。

5. 鉄則5:警察や公的機関が電話でお金を要求することはない

警察や市役所、税務署といった公的機関が、電話で手数料や罰金などの支払いを要求することは絶対にありません。支払いが必要な場合は、必ず正式な書類が郵送されてきます。

電話口で「お金を払ってください」と言われたら、相手がどんな立派な肩書を名乗っていても、それは詐欺です。

なぜ高齢者はデジタル逮捕詐欺に騙されてしまうのか?

「そんな分かりやすい嘘に、どうして騙されてしまうのだろう?」と不思議に思うかもしれません。しかし、実際に電話がかかってくると、多くの人が冷静な判断を失ってしまいます。特に高齢者の方が騙されやすいのには、いくつかの心理的な理由があります。

1. 警察や公的機関の権威に対する強い信頼感

長年、法律やルールを守り、真面目に社会生活を送ってきた方ほど、警察や役所といった公的機関に対して強い信頼感を抱いています。そのため、警察官を名乗る相手を疑うという発想自体が、なかなか出てきません。

詐欺師は、この真面目さや信頼感を逆手にとります。「警察の言うことだから、従わなければ」という気持ちにさせてしまうのです。

2. 「自分は大丈夫」という思い込みと詐欺知識のアップデート不足

テレビのニュースなどで詐欺の手口を知っていても、「自分だけは大丈夫」「騙されるのは特別な人だ」と思い込んでいる方は少なくありません。しかし、詐欺の手口は常に新しくなっており、過去の知識だけでは対応できないことがあります。

デジタル逮捕詐欺のような新しい手口は、まだ広く知られていないため、「自分の知っている詐欺とは違うから、本物かもしれない」と誤って判断してしまうのです。

3. パソコンやスマホへの苦手意識とサイバー犯罪への恐怖心

パソコンやスマートフォンを使い慣れていないと、「ウイルス」や「ハッキング」といった言葉に、漠然とした恐怖心を感じてしまいます。仕組みがよく分からないため、「専門家が言うなら、そうなのだろう」と、相手の言葉を鵜呑みにしがちです。

このデジタル機器への苦手意識と、サイバー犯罪という未知のものへの恐怖心が、詐欺師につけこむ隙を与えてしまうのです。

デジタル逮捕詐欺の電話がかかってきた時の正しい対処法

もし、あなたの元にデジタル逮捕詐欺と思われる電話がかかってきたり、パソコンに警告画面が表示されたりしたら、どうすればよいのでしょうか。慌てず、これから紹介する3つの対処法を思い出してください。

1. 何も言わずにすぐに電話を切り、相手にしない

相手が警察官を名乗ろうと、どんなに脅してこようと、一切話を聞く必要はありません。何も言わずに、すぐに電話を切ってください。相手にすればするほど、巧みな話術で言いくるめられてしまいます。

電話を切った後、相手から何度もかかってきても、絶対に出てはいけません。着信拒否の設定をするのも有効です。

2. 画面に表示された警告は無視して閉じるか再起動する

パソコンやスマートフォンに表示されるウイルス警告画面は、ただの偽物の画像です。あなたの機器が、本当にウイルスに感染しているわけではありません。

画面に表示されている「閉じる」ボタンや「×」マークで画面を消しましょう。もし消せない場合は、パソコンやスマートフォンを再起動すれば、ほとんどの場合は消えます。画面に書かれている電話番号には、絶対に電話しないでください。

3. 一人で悩まず、すぐに家族や警察に相談する

電話を切った後、少しでも不安な気持ちが残っていたら、絶対に一人で抱え込まないでください。すぐに家族や友人、あるいは警察の相談専用電話「#9110」に電話して、「今、こんな電話があったんだけど」と話してください。

誰かに話すだけで、客観的な意見がもらえ、冷静さを取り戻すことができます。「誰にも言うな」という犯人の言葉は、あなたを孤立させるための罠だということを忘れないでください。

被害に遭わないために家族ができる3つのサポート

デジタル逮捕詐欺の被害を防ぐには、本人の注意だけでなく、家族のサポートも非常に重要です。離れて暮らす親や祖父母が被害に遭わないために、家族としてできることがあります。ぜひ、今日から実践してみてください。

1. 日頃からコミュニケーションを取り、相談しやすい関係を築く

最も大切なのは、日頃からのコミュニケーションです。定期的に電話をしたり、顔を見せたりして、「何かあったら、いつでも相談してね」と伝えられる関係を築いておきましょう。

普段から何でも話せる関係にあれば、いざという時に「変な電話があったんだけど…」と相談しやすくなります。この「相談」が、詐欺被害を防ぐ最大の防波堤になります。

2. 最新の詐欺手口について、一緒にニュースを見たり話題にしたりする

「最近、デジタル逮捕詐欺っていうのが流行っているらしいよ」「『誰にも言うな』は詐欺の合言葉なんだって」など、最新の詐欺手口を日常の会話の中で話題にしてみましょう。

一方的に教えるのではなく、一緒にニュースを見ながら「怖いね」「気をつけないとね」と話すことで、自然と防犯意識を高めることができます。

3. 留守番電話や迷惑電話防止機能付きの電話機を設定する

知らない番号からの電話に直接出ないように、家の固定電話を常に留守番電話に設定しておくのは、非常に有効な対策です。また、警告メッセージを流したり、怪しい番号からの着信を自動で拒否したりする「迷惑電話防止機能」が付いた電話機に交換するのもお勧めです。

物理的に詐欺師との接点を断つことで、被害に遭うリスクを大幅に減らすことができます。

もし被害に遭ってしまったら?すぐに連絡すべき相談窓口

万が一、デジタル逮捕詐欺の被害に遭い、お金を振り込んでしまった場合でも、諦めないでください。すぐに適切な場所に連絡することで、被害の拡大を防いだり、お金が戻ってくる可能性もあります。

1. 警察相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署

詐欺被害に遭ったら、まずは警察に届け出ることが第一です。すぐに警察相談専用電話「#9110」に電話するか、最寄りの警察署や交番に駆け込みましょう。犯人の口座を凍結する手続きなどを、迅速に進めてくれる可能性があります。

2. 全国の消費生活センター(消費者ホットライン「188」)

契約に関するトラブルの専門家である、消費生活センターも頼りになります。電話番号「188(いやや!)」にかければ、専門の相談員が今後の対応について、具体的なアドバイスをくれます。

3. 取引した金融機関の窓口

お金を振り込んでしまった金融機関(銀行など)の窓口にも、すぐに連絡してください。警察への届け出と並行して、金融機関に「振り込め詐欺救済法」に基づく手続きを依頼することで、犯人の口座を凍結し、お金が残っていれば返還される可能性があります。

まとめ

警察官を名乗り「サイバー逮捕する」と脅すデジタル逮捕詐欺は、高齢者のデジタルへの不慣れさや、公的機関への信頼感を悪用した、非常に巧妙で悪質な犯罪です。しかし、その手口を知っていれば、決して怖いものではありません。絶対に覚えておいてほしい鉄則は、「警察は、電話やネットで逮捕を告げたり、お金を要求したりすることは絶対にない」ということです。

もし、あなたや家族の元にこのような電話がかかってきたら、合言葉は「すぐに切って、すぐ相談」です。一人で判断せず、誰かに話すだけで、詐欺の罠は簡単に見破れます。この記事をきっかけに、ぜひご家族と最新の詐欺手口について話し合ってみてください。日頃のコミュニケーションが、あなたとあなたの大切な人を守る、何よりの力になります。