兵庫県が2026年度、固定電話に取り付けられる外付け録音装置を1万4千台、無償で配布します。対象は65歳以上の方がいる兵庫県内の世帯です。特殊詐欺の約6割は固定電話から始まっており、録音機の設置が有効な抑止策として注目されています。
申請は令和8年(2026年)4月20日からスタートしています。台数には上限があるため、早めの確認が安心です。この記事では、無償配布の対象条件・申請手順・設置の注意点まで順を追って説明します。
兵庫県が固定電話用録音機を無償配布するとは?
兵庫県が令和8年度(2026年度)に実施するこの取り組みは、特殊詐欺被害を減らすための対策の一つです。固定電話に外付けで設置できる自動録音装置を、費用なしで提供します。
発表の背景と目的とは?
兵庫県内では特殊詐欺の件数・被害額ともに増加傾向が続いています。被害者の約8割が65歳以上の高齢者という状況を受け、県は積極的な対策に乗り出しました。
電話着信時に「この通話は録音されています」という警告アナウンスが自動で流れます。これにより、詐欺師が電話を切るケースが多いことが確認されています。
配布台数・費用負担はどうなるか?
配布台数は1万4千台です。費用は完全に無償で、録音装置本体の代金はかかりません。
ただし、電気代は設置した方の負担となります。装置を使用する際の電気代は自己負担であることを覚えておきましょう。
令和7年度との違いとは?
令和7年度(2025年度)の申請は令和8年1月30日をもって終了しています。令和8年度は新たな受付として、4月20日から再スタートしています。
以前に同様の補助や貸付を受けた世帯は対象外となる点も変わりません。過去の利用履歴がある場合は、申請前に確認が必要です。
無償配布の対象者になれる条件とは?
申請できるのは、一定の条件を満たした世帯に限られます。自分が対象かどうか、まずここで確認してください。
65歳以上の世帯という条件の詳細とは?
世帯内に65歳以上の方が1人でもいれば対象になります。本人が65歳以上でなくても、同居している家族が65歳以上であれば申請が可能です。
配布は1世帯につき1台までです。複数台の申請はできません。
過去に補助を受けた場合は対象外になる理由とは?
過去に電話機の購入補助や同様の貸付を受けた世帯は、今回の申請対象から除外されます。この制度は、まだ対策を取れていない世帯への普及を目的としているためです。
市町の独自補助を受けた場合も対象外となります。「もらったかどうかわからない」という場合は、お住まいの市町担当課に問い合わせると確認できます。
兵庫県内在住の確認が必要な理由とは?
申請時点で兵庫県内に居住していることが条件です。住民票が県外にある場合は対象外となります。
「兵庫県内の実家に住む親のために申請したい」という場合も、実家の世帯が申請主体になります。申請者の住所ではなく、設置する世帯の住所で判断されます。
申請受付期間と締切日はいつまでか?
申請には受付期間が定められています。期限を過ぎると受け付けてもらえないため、日程を把握しておきましょう。
令和8年度の受付開始日はいつか?
令和8年(2026年)4月20日(月)から申請受付が開始されています。この記事を読んでいる時点で、すでに申請できる状態です。
Webフォームからの申請が推奨されており、手軽に手続きを進められます。
申請締切はいつか・台数上限に達した場合はどうなるか?
締切は令和9年(2027年)1月29日(金)17時必着です。ただし、1万4千台の上限に達した時点で受付は終了します。
締切前でも在庫がなくなれば申請できなくなります。早めに申し込むほど確実です。
発送開始はいつになるか?
申請が受理されると、順次発送されます。発送開始は令和8年5月7日(木)からです。
審査の後に発送されるため、申請してすぐ届くわけではありません。余裕を持ったスケジュールで申し込みましょう。
申請する方法はどれがあるか?
申請方法は複数用意されています。インターネットが苦手な方でも申し込める手段があります。
Webフォームから申請する手順とは?
最もスムーズなのがWebフォームからの申請です。兵庫県公式ページに掲載されている申請フォームにアクセスし、必要事項を入力します。
QRコードからもアクセスできるため、スマートフォンをお使いの方はすぐに申請画面へ進めます。
メール・FAX・郵送で申請する手順とは?
インターネットが使えない場合は、以下の方法でも申請できます。
- 電子メール:tokushusagi@pref.hyogo.lg.jp
- FAX:申請様式を記入して送付
- 郵送:申請様式を記入して郵送(17時必着)
申請様式は兵庫県のホームページからダウンロードできます。印刷できない場合は、担当課に問い合わせると対応してもらえます。
申請に必要な情報・書類とは何か?
申請時に必要な主な情報は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名・住所 | 設置する世帯の情報 |
| 年齢確認 | 65歳以上の方がいることの確認 |
| 過去の補助歴 | 同種の補助・貸付を受けていないこと |
事前に情報を整理しておくと、申請がスムーズに進みます。
録音機が特殊詐欺を防げる仕組みとは?
録音機がなぜ詐欺を防ぐのか、仕組みを知っておくと設置への理解が深まります。
着信時の警告アナウンスの効果とは?
固定電話に録音機を接続すると、着信時に「この通話は録音されています」という旨のアナウンスが自動で流れます。詐欺師にとって、声が記録されることは大きなリスクです。
アナウンスを聞いた時点で電話を切る犯人が多いことが、実際の取り調べで確認されています。
通話内容の録音が抑止力になる理由とは?
受話器を取ると、通話内容が自動で録音されます。証拠が残ることへの恐れが、詐欺師の行動を抑制します。
録音されると分かれば犯行を続けにくくなる。この心理的プレッシャーが、録音機の最大の効果です。
兵庫県警察が示す詐欺師の心理とは?
兵庫県警察が過去に逮捕した犯人の供述では、「警告アナウンスが流れたらすぐ電話を切っていた」という証言が得られています。
犯人は録音される電話を嫌がります。録音機1台を設置するだけで、ターゲットにされにくくなる可能性があります。
配布される録音機の機能・使い方とは?
実際にどのような機器が届くのか、事前に把握しておきましょう。
外付け録音装置の基本機能とは?
配布される装置の主な機能は2つです。
- 着信前自動警告機能:電話の呼び出し音が鳴る前に警告アナウンスが流れる
- 自動録音機能:受話器を取ると通話内容が録音される
この2つの機能が揃うことで、詐欺への抑止効果が高まります。
固定電話への接続方法とは?
外付け録音機は、固定電話と壁のモジュラージャックの間に接続して使います。難しい設定は不要で、ケーブルをつなぐだけで使用できる機器がほとんどです。
接続用のケーブルが付属しているかどうかは、届いた機器の内容物を確認してください。
電気代の負担はどのくらいかかるか?
電気代は設置した方の負担となります。録音機の消費電力は一般的に非常に小さく、月々の電気代への影響はわずかです。
具体的な消費電力は機器によって異なるため、届いた機器の仕様書で確認するのが確実です。
設置できない固定電話・回線の種類とは?
すべての固定電話に設置できるわけではありません。事前に確認しておくと、届いてから困らずに済みます。
ビジネスフォンへの対応可否とは?
ビジネスフォンには設置できない場合があります。ビジネスフォンはモジュラー接続の構造が一般家庭用と異なるため、外付け録音機に対応していないことがあります。
自宅に設置している電話機がビジネスフォンかどうか不明な場合は、申請前に担当課へ問い合わせてみましょう。
IP電話・ひかり電話で使えるか?
IP電話やひかり電話の場合、回線の種類によっては接続できないことがあります。利用中の電話サービスを事前に確認することが大切です。
プロバイダや通信会社のサポートに問い合わせると、対応可否をスムーズに確認できます。
ナンバーディスプレイなし環境での動作はどうなるか?
ナンバーディスプレイがない環境でも、録音機の基本機能(警告アナウンス・通話録音)は動作します。ただし、相手の電話番号の表示機能は別途サービスへの加入が必要です。
録音機単体の機能は、回線の契約内容に左右されません。
申請できなかった・台数上限に達した場合の代替策とは?
申請が間に合わなかった場合でも、利用できる制度が他にもあります。
市町独自の補助制度を探す方法とは?
兵庫県内の各市町が独自に補助制度や貸与制度を設けているケースがあります。お住まいの市町の公式ホームページか、市役所・町役場の担当窓口で確認してみましょう。
三田市では70歳以上の高齢者のみ世帯を対象に通話録音装置の貸出を行っています。地域によって条件が異なるため、必ず個別に確認してください。
自動録音電話機の購入補助制度とは?
無償配布とは別に、自動録音機能付き固定電話機の購入費用を補助する制度も兵庫県は設けています。購入費の一部を市町と連携して補助するもので、年度ごとに実施されています。
こちらも市町によって補助額や条件が異なるため、お住まいの自治体への問い合わせが確実です。
NTT西日本の無償サービスを活用する方法とは?
NTT西日本では、70歳以上またはその同居家族を対象に「ナンバー・ディスプレイ」と「ナンバー・リクエスト」を無償で提供するサービスを実施しています。
かかってきた相手の電話番号を事前に確認できるため、知らない番号には出ないという対策が取れます。録音機と組み合わせると、さらに効果的です。
家族が代わりに申請することはできるか?
高齢の親の代わりに申請したいという家族からの問い合わせは多くあります。実際にどこまで手続きできるかを確認しましょう。
同居家族が申請する場合の条件とは?
同じ世帯に住む家族が代わりに申請することは可能です。申請する世帯の住所・氏名などの情報が正確に記入されていれば問題ありません。
世帯主でなくても申請できます。家族が一緒に確認しながら手続きを進めましょう。
離れて住む子が申請を手伝う場合の注意点とは?
別居している子が代理で手続きを手伝う場合、申請は設置する世帯が対象です。子ども自身の名義ではなく、親の世帯の情報で申請する必要があります。
WebフォームのURLや様式を子どもが準備し、内容を一緒に確認しながら入力・送信するというやり方が現実的です。
代理申請時に確認すべき書類とは?
申請に必要な情報(住所・氏名・年齢確認・過去の補助歴)を事前に親に確認しておきましょう。
過去に市町から同様の補助を受けたかどうかが不明な場合は、市町窓口に問い合わせれば調べてもらえます。
申請後はどのような流れになるか?
申請が完了した後、実際に手元に届くまでの流れを把握しておきましょう。
審査から発送までの期間はどのくらいか?
申請内容が審査された後、順次発送されます。発送開始は令和8年5月7日からです。
申請のタイミングによっては、発送まで数週間かかる場合があります。届くまでの間、焦らず待ちましょう。
機器が届いた後にすることとは?
届いた録音装置を固定電話に接続します。接続方法は同梱の説明書に記載されています。接続したら、テスト通話を行い、警告アナウンスが正常に流れるか確認しておくと安心です。
うまく動作しない場合は、接続箇所やモジュラーケーブルの差し込みを再確認してみてください。
不具合・故障が起きた場合の問い合わせ先とは?
機器の不具合については、申請窓口である「ひょうご地域安全まちづくり推進協議会(兵庫県県民生活部特殊詐欺対策・くらし安全課内)」に問い合わせてください。
連絡先は届いた機器に同梱されている書類、または兵庫県公式ページで確認できます。
兵庫県の特殊詐欺被害の実態とは?
録音機の配布がなぜ今必要なのか、県内の被害状況を把握しておくと対策の重要性が伝わります。
被害件数・被害額の推移とは?
兵庫県内では特殊詐欺の認知件数・被害額ともに増加が続いており、過去最多を更新しています。
2022年時点での県内被害総額は約19億1千万円で、全国ワースト7位の水準でした。その後も被害は増え続けており、状況は改善していません。
被害者の年齢層の傾向とは?
被害者の約8割が65歳以上の高齢者です。固定電話を日常的に使う高齢世帯が狙われやすい状況が続いています。
犯人は「電話に出てくれやすい」「録音対策が取れていない」世帯を意図的に選んでいます。
詐欺電話の手口の変化とは?
オレオレ詐欺から始まった特殊詐欺の手口は、還付金詐欺・キャッシュカード詐欺盗・架空料金請求詐欺など多様化しています。いずれも最初のアプローチは固定電話への着信である場合が多いです。
手口は変わっても、固定電話への対策が入口防衛として有効であることは変わりません。
他の都道府県にも同様の制度はあるか?
兵庫県だけの取り組みではなく、全国でも同様の制度が広がっています。
他府県での外付け録音機無償配布の事例とは?
外付け録音機の無償配布や購入補助は、全国の複数の都道府県・市区町村で実施されています。兵庫県は令和2・3年度にも約1万6千台を無料配布した実績があります。
制度の内容は地域によって異なりますが、高齢者の詐欺被害防止を目的とした点は共通しています。
全国的な特殊詐欺対策の広がりとは?
警察庁や消費者庁も特殊詐欺対策を推進しており、自動録音機能付き電話機の普及が政策として位置づけられています。
公益財団法人全国防犯協会連合会が推奨する「優良防犯電話機推奨目録」という基準があり、補助対象機器の選定に使われています。
市区町村ごとに制度が異なる理由とは?
特殊詐欺対策の財源は都道府県・市区町村の予算に依存するため、制度の有無・内容・補助額は地域ごとに異なります。
隣の市では補助を受けられるのに、自分の市では使えないというケースもあります。複数の制度を並行して確認することが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. 65歳以上の方と別居している場合でも申請できますか?
申請主体はあくまで「65歳以上の方がいる世帯」です。別居している子ども自身の住所では申請できません。
設置する世帯(高齢者が住む家)で申請する必要があります。子どもが代理で手続きを手伝う場合も、申請情報は親の世帯のものを記入してください。
Q. 1世帯に複数台もらうことはできますか?
1世帯につき1台までです。複数台の申請は受け付けていません。
電話回線が複数ある場合でも、配布は1台のみです。
Q. スマートフォンしかない場合は対象外になりますか?
この制度は固定電話に設置する外付け録音装置の配布です。固定電話を所有していない世帯には設置できません。
スマートフォンのみの世帯は、今回の無償配布の対象外となります。
Q. 過去に市から補助金をもらっていたら申請できませんか?
過去に市町から電話機購入補助や同種の貸付を受けた世帯は、今回の申請対象から除外されます。
「もらったかどうか覚えていない」という場合は、お住まいの市町担当課に問い合わせると確認してもらえます。申請前に確認しておくことをおすすめします。
Q. 申請後に引越した場合はどうなりますか?
申請後に兵庫県外へ転居した場合、配布対象から外れる可能性があります。転居の際は担当窓口へ連絡して状況を確認してください。
県内での転居の場合も、住所変更の連絡が必要になることがあります。
まとめ
令和8年度の無償配布は1万4千台と台数が決まっています。締切前であっても、上限に達した時点で申請は終了します。対象世帯の方は早めに申請を済ませておくのが確実です。
今回の配布で申請できなかった場合でも、市町独自の補助制度やNTT西日本の無償サービスなど、組み合わせられる対策はあります。固定電話への対策を一つ取り入れるだけで、詐欺師から「狙いにくい家」と判断される可能性が高まります。まずは申請フォームへのアクセスか、お住まいの市町窓口への問い合わせから始めてみてください。
参考文献
- 「特殊詐欺被害を未然に防ぐ固定電話の外付け録音装置14,000台無償配付」- 兵庫県(令和8年4月16日記者発表)
- 「令和8年度外付け録音装置の申請受付(無償配付)」- 兵庫県
- 「外付け録音機の申請受付について(無償配付)」- 兵庫県
- 「固定電話対策(スリーガード作戦)」- 兵庫県警察
- 「自動録音機能付電話機等購入補助事業について」- 兵庫県