2026年5月12日、愛知県警小牧署と県警組織犯罪特別捜査課が合同で詐欺未遂の疑いにより男2人を逮捕しました。捜査に使われたのは「だまされたふり作戦」と呼ばれる手法です。特殊詐欺グループを誘い込み、現場で取り押さえるこの捜査は、どのような仕組みで行われるのでしょうか。
今回の事件は、住所不詳・無職の岡田忠男容疑者(45歳)が現行犯逮捕され、台湾籍の許永修(シュウ・ヨンシュウ)容疑者(49歳)が別途逮捕されるという2段構えの検挙でした。外国籍が絡む組織的な詐欺未遂事件の構造と、だまされたふり作戦の実態を順を追って解説します。
愛知県警小牧署の詐欺未遂事件とは?
愛知県警が動いた今回の事件は、小牧署単独ではなく組織犯罪特別捜査課との合同捜査という点が注目されます。組織的な詐欺グループへの対応として、複数の部署が連携した捜査体制が敷かれていたことがわかります。
事件の概要と逮捕の経緯
2026年5月12日、愛知県警小牧署と県警組織犯罪特別捜査課は2人を相次いで逮捕しました。容疑は詐欺未遂です。
捜査の過程で「だまされたふり作戦」が実施され、犯行グループをおびき寄せることに成功しています。被害者と事前に連携した警察が待機するなか、受け子役の岡田容疑者が現場に現れたところで現行犯逮捕されました。
逮捕された2人の容疑者はどんな人物か
岡田忠男容疑者(45歳)は住所不詳・無職で、直接現場に赴いた実行犯(受け子)とみられています。
許永修容疑者(49歳)は台湾籍で、住所・職業ともに不詳です。現行犯逮捕ではなく通常逮捕(後日逮捕)となっており、現場には直接いなかった可能性があります。指示役や中間管理役として関与していたとみられます。
組織犯罪特別捜査課との合同捜査の意味
小牧署に加えて組織犯罪特別捜査課が関与しているという点は、この事件が単発の詐欺事件ではなく、組織的な犯罪グループに関わるものとして捜査されていることを示しています。
外国籍の容疑者が含まれていることも、捜査の複雑さを表しています。組織犯罪特別捜査課は暴力団や国際犯罪組織が絡む事件を担当するため、今回の詐欺グループが広域かつ組織的に動いていた可能性があります。
だまされたふり作戦とは?
「だまされたふり作戦」という言葉は、ニュースで耳にすることがあっても、具体的にどのような手順で行われるかを知っている人は多くありません。この捜査手法は、警察と被害者が連携して犯人を誘い込む方法です。
捜査手法の基本的な仕組みと目的
だまされたふり作戦とは、警察があらかじめ被害者と協力し、詐欺グループをその場に呼び込む捜査手法です。
被害者が詐欺電話に気づいた時点で警察に相談し、以降も「だまされているふり」をして犯人グループを誘き出します。指示通りに現金などを用意するよう見せかけ、受け子が現れた瞬間に捜査員が取り押さえます。目的は、証拠が揃った状態で現行犯逮捕することです。
警察と被害者が連携して犯人を誘い込む流れ
おおまかな流れを整理すると、次のようになります。
- 被害者が詐欺電話を受け、不審に思って警察に通報する
- 警察が詐欺と確認し、被害者に「だまされたふりを続けてほしい」と依頼する
- 被害者は犯人側の指示に従い続け、受け渡しの場所・日時を確定させる
- 警察が現場周辺に張り込み、受け子が来た瞬間に現行犯逮捕する
実際の現場では、警察が用意した模造紙幣を入れた封筒を被害者が手渡すケースや、現金が入っていない郵便物を送付させて受け取りに来た受け子を逮捕するケースもあります。
現行犯逮捕と通常逮捕の2段構えになる理由
今回のように、現行犯逮捕と通常逮捕の2つが同時に行われるケースがあります。
現行犯逮捕は現場にいた実行犯(受け子)に対して行われ、通常逮捕はその背後にいる別の容疑者に対して別途行われます。現場に現れない指示役や中間役は、証拠が揃い次第、別途逮捕状を取得して逮捕されます。今回の許永修容疑者の逮捕はこのパターンに当たると考えられます。
今回の事件はどんな詐欺だったのか?
今回の詐欺未遂事件がどのような手口で進行していたかを把握することは、同様の被害を防ぐうえで重要です。特殊詐欺グループの典型的な手口と照らし合わせて、事件の構造を読み解きます。
電話でどのように被害者をだますのか
特殊詐欺の入り口は、ほぼ常に電話です。警察官や銀行職員を名乗り、「あなたの口座が不正利用されている」「犯罪に巻き込まれている」などと不安をあおる言葉が使われます。
被害者が動揺したところに追い打ちをかけ、「現金を安全な場所に移す必要がある」「担当者が取りに行く」などと誘導します。こうした流れが、対面で現金を受け取る受け子の出動へとつながっていきます。
犯行グループ内の役割分担(かけ子・受け子・指示役)
特殊詐欺グループは、明確な役割分担のもとで動いています。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 指示役 | 犯行全体を統括し、かけ子・受け子に指示を出す |
| かけ子 | 被害者に電話をかけ、言葉でだます役割 |
| 受け子 | 被害者のもとに直接出向き、現金などを受け取る役割 |
| 出し子 | 受け取ったキャッシュカードなどを使いATMから現金を引き出す役割 |
受け子は最も検挙リスクが高い役割であり、末端メンバーが担うことが多いです。今回逮捕された岡田容疑者はこの受け子にあたるとみられます。
外国籍が絡む組織的詐欺グループの特徴
今回の事件では、台湾籍の許永修容疑者が関与しているという点が注目されます。
近年の特殊詐欺グループには、海外を拠点とする国際的な組織が関わるケースが増えています。海外からかけ子が電話をかけ、国内では受け子や出し子が動くという分業体制が取られることがあります。捜査が国境をまたぐため、検挙が難しくなる面もあります。
詐欺未遂罪とはどういう罪か?
「詐欺未遂」という言葉は、実際にはお金をだまし取っていない状態でも罪になることを示しています。どのような根拠で罪が成立し、どう手続きが進むのかを整理します。
詐欺罪(刑法246条)と詐欺未遂罪の違い
刑法246条は、人をだまして財物を交付させた者を10年以下の拘禁刑に処すると定めています。
詐欺罪は「だましてお金を受け取った」時点で既遂になります。一方、詐欺未遂は「だまそうとしたが、最終的にお金を受け取れなかった」状態です。未遂の場合も罪は成立し、刑が軽減されることはあっても逮捕・起訴の対象になります。
「未遂」でも逮捕・起訴される理由
未遂でも処罰される理由は、「被害が発生するおそれがあった行為」に対して責任を問うためです。
だまされたふり作戦では、被害者がすでに詐欺と気づいているため、実際の被害は発生しません。ただし、法的には「外から見れば詐欺被害が起きる危険が高まっていた」と判断されるため、詐欺未遂罪が成立します。2017年の最高裁決定がこの考え方を確定させました。
逮捕後の手続きの流れ(逮捕→勾留→起訴)
逮捕後の流れを整理すると、次のようになります。
- 逮捕:警察による最長48時間の身柄拘束と取り調べ
- 検察への送致:警察が必要と判断した場合、検察官に引き渡す
- 勾留:原則10日間(最大20日間)の身柄拘束
- 起訴・不起訴:検察が証拠をもとに判断し、起訴されれば刑事裁判へ
特殊詐欺事件では共犯者が多く、供述の食い違いを確認するために長期勾留になるケースもあります。
だまされたふり作戦で受け子は無罪になるのか?
だまされたふり作戦が実施された場合、受け子はそもそも「被害が起きるおそれのない状況で捕まった」とも言えます。この点は法律上の議論を呼んできました。
無罪になるという考え方と判例
被害者が詐欺と気づいた時点で、詐欺が既遂に至る危険性はなくなっています。そのため「危険性がなくなった後に加担した受け子は無罪」という考え方があります。
実際に、過去の下級審(福岡地裁)では受け子に無罪判決が出たケースがありました。被害者が詐欺に気づいた後に初めて共謀に加わった受け子に対して、「危険性のなくなった犯行に関与した」として無罪とした事例です。
詐欺未遂が成立するという考え方と最高裁の判断
これに対して、詐欺未遂が成立するという考え方は「一般人が外から見たとき、詐欺被害の危険が高まっているかどうか」を基準にします。
だまされたふり作戦が行われていることは、外から見ている第三者には通常わかりません。そのため、受け子が物を受け取った時点で外形的には詐欺被害の危険が高まっていると判断できる、という考え方です。
2017年最高裁決定(平成29年12月11日)が示したこと
2017年12月11日の最高裁決定は、受け子がだまされたふり作戦の開始前後にかかわらず、詐欺未遂罪の共同正犯としての責任を負うと判断しました。
受け子は詐欺を完成させるための行為と一体の行為に関与したと認められるため、関与前にかけ子が行っただましの行為についても責任を負うという論理です。この最高裁決定により、だまされたふり作戦で逮捕された受け子が無罪になるケースは、実質的になくなりました。
受け子・かけ子はなぜ若者が担うのか?
特殊詐欺の検挙統計を見ると、逮捕される実行犯の多くは若い世代です。なぜ若者がこうした役割を引き受けてしまうのかには、明確な背景があります。
「簡単な仕事」として勧誘される手口
受け子の勧誘には「荷物を受け取るだけ」「現金を受け取るだけで数万円」「1回だけで終わる」といった言葉が使われます。
高額報酬と簡単な作業という組み合わせで、仕事内容の違法性を意識させないまま引き込む手口です。実際に受け子として動いた時点では、詐欺グループの全体像を知らない若者も少なくありません。
闇バイト・SNS勧誘との関係
勧誘の場は、SNSや求人サイトが利用されることが多いです。「即日高収入」「軽作業・単発OK」などの言葉で表向きは普通のアルバイトに見せかけます。
個人情報を先に提出させることで、断れない状況に追い込む手口も確認されています。家族の情報を渡してしまったことで脅され、犯行をやめられなくなるケースもあります。
「知らなかった」は通用しない理由
高額報酬・不自然な仕事内容・身元確認の省略など、通常の仕事ではあり得ない条件が揃っているにもかかわらず従事した場合、「詐欺だと知らなかった」という弁解は認められにくいです。
裁判所は「状況から犯罪と認識できたはず」と判断する傾向があります。軽い気持ちで関わった行為が、実刑判決につながることもあります。
特殊詐欺グループに外国籍が関与する理由とは?
今回逮捕された許永修容疑者が台湾籍であることは、特殊詐欺グループの国際的な広がりを示すひとつの例です。
国際的な詐欺グループの組織構造
海外拠点を持つ詐欺グループは、かけ子を海外に置くことで国内での摘発を避けようとします。電話をかける側が海外にいれば、国内で現行犯逮捕しにくくなるためです。
国内には受け子・出し子など「汚れ役」だけを配置し、指示系統は別の国から行う体制が確認されています。東南アジアや台湾・中国などを拠点とした詐欺グループが、日本国内の被害者を狙うケースも報告されています。
国内での役割分担と海外拠点の活用
国内と海外の役割分担は、おおよそ次のように分かれていることがあります。
| 拠点 | 役割 |
|---|---|
| 海外 | 指示役・かけ子(電話でだます) |
| 国内 | 受け子・出し子(現場で動く実行犯) |
通信手段にはSNSや暗号化されたメッセージアプリが使われることが多く、追跡が難しいのが実情です。
捜査の困難さと国際連携の必要性
海外に拠点を置く犯罪グループへの対応は、国内の警察だけでは限界があります。国際刑事警察機構(インターポール)や相手国の捜査機関との連携が必要になります。
今回の事件で組織犯罪特別捜査課が関与しているのは、こうした国際的な背景を視野に入れた捜査が進んでいる可能性を示しています。
愛知県内での特殊詐欺被害の実態
愛知県は全国でも特殊詐欺被害が多い地域のひとつです。地域の実情を知ることで、身近なリスクを具体的に意識できます。
被害件数・被害額の傾向
警察庁が公表した令和7年上半期のデータでは、特殊詐欺の犯行に使われた電話番号のうち国際番号が73.5%を占めており、前年比86.3%増と急増しています。
被害は高止まりしており、2025年は認知件数・被害額ともに統計開始以来最多となりました。愛知県警もニセ警察詐欺を含む複数の手口への注意を公式サイトで呼びかけています。
ニセ警察詐欺・オレオレ詐欺など手口の変化
かつての特殊詐欺は息子や孫をかたる「オレオレ詐欺」が主流でした。しかし現在は、警察官をかたる「ニセ警察詐欺」が主流になりつつあります。
「あなたの口座が犯罪に使われている」「資産保護のため現金を移す必要がある」などの言葉でだます手口は、より巧妙で被害者が疑いにくい構造になっています。愛知県内でも、愛知県警察本部の代表番号を偽装した電話による詐欺被害が確認されています。
地域別の被害傾向と注意が必要な層
特殊詐欺の被害者として最も多いのは高齢者です。一人暮らしで判断を相談できる相手がいない状況が、被害を生みやすくします。
一方で、近年は若い世代が「受け子」として取り込まれる問題も深刻化しています。被害者になるリスクと、加担者にされるリスクの両方を意識することが重要です。
詐欺の電話がきたらどうすればよいのか?
不審な電話は誰のもとにも来る可能性があります。パニックになる前に、取るべき行動をあらかじめ知っておくことが大切です。
まず電話を切る・折り返さないことが最重要
「警察官を名乗る電話」「銀行口座に問題があるという電話」がかかってきたら、まず電話を切ることが最初の行動です。
相手が教えた番号に折り返すのは危険です。本物の警察や銀行の番号を偽装していることがあるため、自分で電話帳などから調べた番号に電話して確認することが重要です。電話を切った後、落ち着いて家族や知人に相談してください。
警察相談専用電話(#9110)への通報手順
「詐欺かもしれない」と思った場合は、警察相談専用電話の#9110に電話してください。24時間ではありませんが、最寄りの警察署や交番への相談窓口として機能します。
緊急の場合や、犯人が現在も接触してきている場合は110番への通報が適切です。だまされたふり作戦に協力できる可能性もあるため、早めに相談することが大切です。
家族や近隣と情報を共有する方法
不審な電話の手口は地域で集中して発生することがあります。自分が受けた電話の内容を家族や近隣に共有しておくことで、同じ被害の連鎖を防ぎやすくなります。
高齢の親や祖父母と暮らしている場合は、「こういう電話が来ても応じないで」という事前の合意を作っておくことが有効です。防犯意識は知識として持つだけでなく、会話として共有することで機能します。
だまされたふり作戦に自分が協力できるか?
「警察から詐欺の囮捜査への協力を頼まれたら」という状況は、誰にとっても非日常のことです。実際にそうした依頼を受けた場合にどう判断すればよいか、整理しておきます。
警察から協力依頼を受けた場合の判断ポイント
だまされたふり作戦への協力依頼は、警察が被害者本人に対して行うものです。「怪しい電話があった」「詐欺だと気づいた」という状況で警察に相談した結果、協力を求められるケースがほとんどです。
依頼を受けた場合は、必ず身分証を提示した警察官との対面でのやり取りを確認してください。電話のみで協力を求められた場合は、まず警察署に直接電話して確認することが安全です。
協力時の安全確保と警察との連携方法
実際に協力する場合、警察は被害者の自宅周辺や受け渡し場所の近くに捜査員を配置します。被害者が前面に出て危険な場面に立つことはありません。
「どこに誰がいつ来るか」「受け渡しのふりをどこまでするか」について、事前に警察から具体的な説明を受けることが重要です。曖昧なまま進めると、思わぬ危険が生じる可能性があります。
独断での対応が危険な理由
「自分で犯人を捕まえよう」という気持ちは理解できますが、警察への連絡なしに独断で行動することは危険です。
犯人グループは複数人で動いている可能性があり、受け子の背後に見張り役がいることも珍しくありません。警察への通報を先行させ、捜査員が準備を整えた状態で臨むことで、安全に犯人を検挙できる可能性が高まります。
被害者・家族が取るべき対処法
もし詐欺の被害を受けた、または受けそうになった場合、初動対応が被害の拡大を防ぐ鍵になります。
被害に気づいた直後にすべき行動
「もしかして詐欺かもしれない」と感じた瞬間が、最も重要なタイミングです。
- 相手との通話をいったん切る
- 指示された口座への振り込みを止める
- 家族または警察に連絡する
直後に行動するほど、被害の拡大を防ぎやすくなります。「大ごとにしたくない」という心理が判断を遅らせることがありますが、早期相談が最善の選択です。
振り込んでしまった場合の対応手順
すでに振り込んでしまった場合でも、すぐに取れる行動があります。
- 振込先の銀行に「詐欺被害」として連絡し、口座凍結を依頼する
- 最寄りの警察署に被害届を提出する
- 振込明細・通話記録など証拠になるものを保管しておく
振込先口座の凍結が早ければ、被害金が引き出される前に止められる可能性があります。焦らず、順を追って対処してください。
関係機関への相談窓口一覧
| 窓口 | 連絡先・内容 |
|---|---|
| 警察相談専用電話 | #9110(詐欺の疑いがある場合の相談) |
| 緊急の場合 | 110番(犯人が接触中・緊急時) |
| 金融機関 | 振込先銀行に直接連絡し、口座凍結を依頼 |
| 消費者ホットライン | 188(詐欺的商法全般の相談) |
| 愛知県警察本部 | 052-951-1611(一般問い合わせ) |
FAQ
だまされたふり作戦とは何ですか?
だまされたふり作戦とは、詐欺の被害者が警察と連携し、詐欺グループに「だまされ続けているふり」をして犯人をおびき寄せる捜査手法です。
現金などを用意するよう見せかけ、受け取りに来た受け子を現行犯逮捕します。被害者の協力があることで、証拠が揃った状態での逮捕が可能になります。
詐欺未遂でも実刑になることはありますか?
あります。詐欺未遂罪は詐欺罪(刑法246条)の未遂として処罰され、既遂より刑が軽減されることはあっても、起訴・有罪の対象になります。
過去には詐欺未遂で拘禁刑2年4か月の実刑が言い渡された事例があります。特に組織的な詐欺グループへの関与が認められた場合、軽い処罰で済まないケースがほとんどです。
受け子として関わってしまったが自首すべきですか?
詐欺グループへの関与に気づいた場合や、強制されて関わってしまった場合は、早急に弁護士に相談することを強く勧めます。
自首は刑の軽減につながる可能性がありますが、状況によって対応が異なるため、独断で行動する前に法律の専門家の意見を聞くことが重要です。
警察官を名乗る電話が来たときどう見分けますか?
本物の警察官が電話で「現金を移してほしい」「口座情報を教えてほしい」「今すぐ手続きが必要」などと求めることはありません。
不審に思ったら、その電話を切り、自分で調べた警察署の代表番号(相手が教えた番号ではないもの)に電話して確認してください。着信画面に本物の警察番号が表示されていても、番号偽装の可能性があります。
愛知県警に詐欺被害を相談するにはどうすればよいですか?
緊急の場合は110番、緊急ではない相談は警察相談専用電話の#9110が窓口です。
最寄りの警察署に直接出向くことも可能です。愛知県警察本部への一般問い合わせは052-951-1611で対応しています。相談時には通話記録や振込明細など手元にある情報をまとめておくと、対応がスムーズになります。
まとめ
今回の愛知県警小牧署による逮捕事件は、単純な詐欺未遂ではなく、外国籍容疑者が絡む組織的な犯罪グループへの捜査の一環です。だまされたふり作戦は法的な議論を経て、現在は受け子に対しても詐欺未遂罪が成立することが最高裁によって確認されています。
特殊詐欺は「高齢者が被害者になる」というイメージが強いですが、若い世代が「受け子」として取り込まれる側面も見逃せません。被害者にも加担者にもなりうるという両面を意識したうえで、不審な電話には慎重に対応することが自衛の第一歩です。電話を切る、番号を自分で調べて折り返す、家族に共有する——この3つの行動を習慣にしておくだけで、被害を防げる可能性は大きく高まります。
参考文献
- 「主な事件の逮捕・検挙等」- 愛知県警察公式サイト
- 「ニセ警察詐欺に注意!」- 警察庁SOS47特殊詐欺対策ページ
- 「特殊詐欺のだまされたふり作戦とは?無罪になる?判例も解説!」- 逮捕・示談に強い東京の刑事事件弁護士(ウェルネス法律事務所)
- 「特殊詐欺の受け子は逮捕される?罪名や量刑相場、逮捕後の流れなどを解説」- ベンナビ
- 「令和7年上半期における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の概要」- 警察庁
- 「特殊詐欺・トレンド詐欺手口レポート2025」- トビラシステムズ株式会社