お金のコラム

家を担保にお金を借りる方法は4つ|審査・リスク・後悔しない選び方

家を担保にお金を借りる方法は4つ|審査・リスク・後悔しない選び方 お金のコラム

急にまとまったお金が必要になる場面は、誰にでも訪れます。そんなとき、家を担保にお金を借りる方法が選択肢に入ります。持ち家という資産を使えば、無担保のローンより低い金利で借りられることもあります。

ただし、仕組みを知らないまま進めると、思わぬ後悔につながります。家を担保にお金を借りる方法は、大きく分けて4つです。それぞれの特徴と注意点を、初めての方にもわかるように整理しました。

  1. 家を担保にお金を借りるとは?仕組みと「抵当権」をやさしく解説
    1. そもそも「担保」とは何か、無担保ローンとの違い
    2. 抵当権が設定されると何が起こる?
    3. 返済中も自分の家に住み続けられる理由とは?
  2. 家を担保にお金を借りる4つの方法
    1. 1. 不動産担保ローン
    2. 2. リバースモーゲージ
    3. 3. リースバック
    4. 4. 不動産担保型生活資金
  3. 4つの方法は何が違う?金利・返済・所有権で比較
    1. 金利がかかる方法と賃料がかかる方法の違い
    2. 所有権を手放す方法・残す方法とは?
    3. 年齢と目的から自分に合う方法を選ぶ
  4. 家を担保にするといくら借りられる?借入可能額の目安
    1. 担保評価額と担保掛目(70〜80%)とは?
    2. 住宅ローンが残っていても借りられる?担保余力の計算方法
    3. 借入可能額が思ったより少なくなる理由とは?
  5. 家を担保にお金を借りるメリットとは?
    1. 無担保ローンより低い金利で借りやすい
    2. 高額・長期の借り入れがしやすい
    3. 資金の使い道が原則自由
  6. 家を担保にお金を借りるデメリットとリスクとは?
    1. 返済できないと家を失う可能性がある
    2. 申し込みから融資まで時間がかかる
    3. 金利上昇で返済額が増えるリスク
  7. 審査では何を見られる?通りやすい人の条件とは?
    1. 担保評価のポイント
    2. 申込者の信用力
    3. 審査に落ちやすいケースと事前の対処
  8. 申し込みから入金までの流れは?
    1. 事前相談・仮審査でできること
    2. 本審査と物件調査で確認される内容
    3. 契約から融資実行までの期間の目安
  9. 失敗・後悔を避けるための注意点とは?
    1. リースバックの勧誘・契約トラブルに注意する
    2. 複数社を比較し、急いで契約しない
    3. 家族・推定相続人と事前に相談する
  10. 金融機関の選び方は?銀行とノンバンクの違い
    1. 銀行・信用金庫・ノンバンクそれぞれの特徴
    2. 金利だけで選ばない
    3. 正規の業者かどうかを確認する方法
  11. よくある質問(FAQ)
    1. 無職・年金生活でも家を担保に借りられる?
    2. 共有名義の家でも担保にできる?
    3. 借りたお金は事業資金に使える?
    4. 親名義の家を担保にできる?
    5. 返済が苦しくなったらどうすればいい?
  12. まとめ:家を担保にお金を借りる前に確認すべきこと
    1. 参考文献

家を担保にお金を借りるとは?仕組みと「抵当権」をやさしく解説

家を担保にお金を借りる、という言葉はよく聞きます。けれど中身まで説明できる方は多くありません。まずは「担保」と「抵当権」という2つの言葉から押さえましょう。ここがわかると、後の話がすっと入ってきます。

そもそも「担保」とは何か、無担保ローンとの違い

担保とは、返済できなくなったときの「備え」です。お金を貸す側が、回収する手段をあらかじめ確保しておく仕組みを指します。家や土地などの「物」が担保になることもあります。保証人という「人」が担保になることもあります。

担保がないローンは「無担保ローン」と呼ばれます。カードローンが代表例です。担保がある分、貸す側のリスクは下がります。だから家を担保にすると、無担保ローンより低い金利で、より高い金額を借りやすくなります。ここが大きな違いです。

抵当権が設定されると何が起こる?

家を担保にするとき、その家には「抵当権」が設定されます。抵当権とは、貸し手がその家を担保にとっていることを示す権利です。法務局で登記され、外からも確認できる状態になります。

抵当権があると、返済が長く滞ったときに家が売られることがあります。競売にかけられ、貸したお金の回収に充てられる仕組みです。とはいえ、きちんと返済している間は心配いりません。ローンを完済すれば、抵当権の登記は抹消できます。

返済中も自分の家に住み続けられる理由とは?

担保に入れた家には、これまでどおり住み続けられます。所有権は自分のまま残るからです。抵当権はあくまで「もしものときの保険」として登記されているだけです。

つまり、生活が変わるわけではありません。家を貸し出すわけでも、引っ越すわけでもありません。普段の暮らしを続けながら、まとまった資金を手にできます。この点が、家を担保にする借り方の安心できる部分です。

家を担保にお金を借りる4つの方法

家を担保にする方法は、ひとくくりにできません。返済の形も、向いている人も違います。ここでは代表的な4つを、1から順に見ていきます。自分に近いのはどれか、想像しながら読んでみてください。

1. 不動産担保ローン

不動産担保ローンは、もっとも一般的な方法です。所有する家や土地に抵当権を設定し、お金を借ります。年齢の幅が広く、現役世代から利用できるのが特徴です。

資金の使いみちは原則自由です。事業資金にも、教育費にも、おまとめにも使えます。返済は元金と利息を計画的に進めます。借入額は不動産の評価額をもとに決まります。だから、収入だけで判断されにくい点も心強いところです。

2. リバースモーゲージ

リバースモーゲージは、主にシニア世代向けの商品です。自宅を担保に、住み続けながらお金を借ります。毎月の支払いは利息のみで、元金は契約者が亡くなったときに自宅を売って返します

毎月の負担が軽いので、老後資金の補てんに向いています。一時金で受け取る形も、分割で受け取る形もあります。ただし、利用には推定相続人の同意が必要なことが多いです。家族と方向性を合わせておくと安心です。

3. リースバック

リースバックは、少し毛色が違います。自宅をいったん売却し、その後は家賃を払って住み続けます。借り入れではなく「売却」なので、抵当権ではなく所有権そのものが移ります。

まとまった資金を一括で受け取れます。固定資産税の支払いからも解放されます。一方で、家は自分の持ち物ではなくなります。毎月の家賃が発生し続ける点も忘れてはいけません。所有権を手放してよいか、ここが分かれ目です。

4. 不動産担保型生活資金

不動産担保型生活資金は、公的な貸付制度です。各地の社会福祉協議会が窓口になっています。低所得の高齢者世帯が、自宅を担保に生活資金を借りられる仕組みです。

金利が低く、公的制度という安心感があります。毎月は利息のみを払い、契約終了時に自宅を処分して返します。ただし、審査に時間がかかります。提出書類も多めです。条件は地域で異なるため、お住まいの社会福祉協議会への確認が欠かせません。

4つの方法は何が違う?金利・返済・所有権で比較

4つの方法は、似ているようで中身が異なります。違いは「お金のかかり方」と「家の所有権」に表れます。表で並べると差がはっきりします。自分の希望と照らし合わせてみましょう。

金利がかかる方法と賃料がかかる方法の違い

不動産担保ローンとリバースモーゲージは、金利が発生します。借りたお金に利息がつく形です。固定金利と変動金利を選べる場合もあります。金融機関によっては、どちらか一方しか選べません。

一方、リースバックは金利ではなく家賃がかかります。長く住むほど家賃の総額は積み上がります。数年で売却額に近づくこともあります。だから、何年住む予定かを先に試算しておくことが大切です。

所有権を手放す方法・残す方法とは?

所有権を残せるのは、不動産担保ローン、リバースモーゲージ、不動産担保型生活資金の3つです。家は自分の名義のまま、お金だけを借りられます。リースバックだけが、所有権を手放す方法です。

下の表で、4つの違いをまとめます。

方法 所有権 主な対象 お金のかかり方
不動産担保ローン 残す 幅広い世代 元金と利息を返済
リバースモーゲージ 残す 主にシニア 毎月は利息のみ、元金は契約終了時
リースバック 手放す 幅広い世代 返済ではなく毎月の家賃
不動産担保型生活資金 残す 低所得の高齢者世帯 利息のみ、契約終了時に一括返済

年齢と目的から自分に合う方法を選ぶ

選ぶ軸はシンプルです。現役世代で事業資金やおまとめなら、不動産担保ローンが候補です。老後の生活費を毎月補いたいなら、リバースモーゲージが合います。

家を残すことにこだわらず、まとまった現金を急いで用意したいなら、リースバックという手もあります。所得が低く公的支援を望むなら、不動産担保型生活資金が向きます。「家を残したいか」と「目的」の2つで、選択肢はぐっと絞り込めます

家を担保にするといくら借りられる?借入可能額の目安

気になるのは、結局いくら借りられるのか、という点でしょう。借入額は、家の評価と既存の借金で決まります。計算の考え方を知れば、自分でおおよその目安を立てられます。順番に見ていきましょう。

担保評価額と担保掛目(70〜80%)とは?

まず、家の価値が査定されます。これを「担保評価額」と呼びます。立地、築年数、面積、相場などから判断されます。購入価格より低く見積もられるのが一般的です。

そして、評価額の満額を借りられるわけではありません。評価額に70〜80%ほどの「担保掛目」を掛けた金額が上限の目安です。たとえば評価額が3,000万円なら、上限は2,100万円から2,400万円ほどになります。少し低めに見ておくと、見通しを誤りません。

住宅ローンが残っていても借りられる?担保余力の計算方法

住宅ローンの返済中でも、借りられる場合があります。鍵になるのが「担保余力」です。担保余力とは、評価額から住宅ローン残高を差し引いた残りの価値を指します。

計算は単純です。評価額3,600万円の家に、住宅ローン残高が2,000万円あるとします。差額の1,600万円が担保余力です。この範囲で、第二抵当権を設定して借りられることがあります。ただし、第二抵当権を扱わない金融機関もあります。事前の確認が安心です。

借入可能額が思ったより少なくなる理由とは?

評価額や担保余力が十分でも、希望どおりに借りられるとは限りません。借入額は、不動産の価値と申込者の信用力の両面で決まるからです。担保が立派でも、返済能力が弱いと減額されます。

逆のケースもあります。収入が安定していても、担保評価が伸びないと上限は下がります。借入可能額は「不動産の価値」と「あなたの信用力」の掛け算で決まります。だからこそ、まずは仮審査で実際の数字を確かめるのがおすすめです。

家を担保にお金を借りるメリットとは?

家を担保にする借り方には、はっきりした利点があります。お金の条件が良くなりやすい点です。無担保のローンと比べると、その差がよくわかります。3つに分けて説明します。

無担保ローンより低い金利で借りやすい

担保があると、貸す側のリスクが下がります。その分、低い金利が設定されやすくなります。カードローンの金利は年15〜18%ほどが多いです。これに対し、不動産担保ローンは年1〜15%程度の幅で借りられます。

金利が低いと、利息の総額が抑えられます。借入額が大きいほど、その効果は効いてきます。毎月の負担を軽くしたい人にとって、見逃せない利点です。

高額・長期の借り入れがしやすい

担保があるため、まとまった金額に対応しやすくなります。不動産の評価が高ければ、数千万円規模の借り入れも視野に入ります。収入の枠だけでは届かない金額に手が届きます。

返済期間も長めに組めます。無担保ローンが最長5〜10年ほどなのに対し、不動産担保ローンは10〜35年と幅広く設定できます。期間が長いほど、毎月の返済額は下がります。無理のない返済計画を立てやすくなります。

資金の使い道が原則自由

不動産担保ローンは、お金の使いみちを問われにくいです。教育費、医療費、リフォーム、事業資金など、用途を選びません。複数のローンをまとめる目的でも使えます。

この自由度は、住宅ローンとの大きな違いです。住宅ローンは購入する家のための資金に限られます。使いみちが原則自由なのは、家を担保にする借り方ならではの強みです。ただし、事業資金や投資を対象外とする商品もあります。

家を担保にお金を借りるデメリットとリスクとは?

利点の裏には、必ず注意点があります。家を差し出す以上、軽く考えてはいけません。ここを飛ばすと後悔につながります。リスクを3つ、正面から見ていきます。

返済できないと家を失う可能性がある

最大のリスクは、家を失うことです。返済が長く滞ると、担保の家が差し押さえられます。競売にかけられ、住み慣れた家を手放す事態になりかねません。

これは脅しではなく、制度上の事実です。だからこそ、借りる前に返済計画を固めておく必要があります。「返せなくなったら家を失う」という前提を、最初に受け止めることが大切です。収入が減る可能性も含めて考えましょう。

申し込みから融資まで時間がかかる

家を担保にする手続きは、時間を要します。不動産の評価、現地調査、役所調査、権利関係の確認が必要だからです。書類のやり取りも多くなります。

そのため、即日でお金を受け取るのは難しいです。急ぎの資金繰りには向かないこともあります。いつまでに資金が必要かを逆算し、早めに動くことをおすすめします。余裕をもったスケジュールが安心です。

金利上昇で返済額が増えるリスク

変動金利を選んだ場合、金利の動きに返済額が左右されます。近年、日本の金利は上向いています。日本銀行の政策金利は、2025年12月に0.75%へ、2026年6月に1.0%へと引き上げられました。これは約31年ぶりの水準です。

この影響で、変動金利は2026年10月ごろに各行で引き上げが見込まれています(2026年6月時点の見通し)。変動金利型のローンは、将来の返済額が増える可能性があります。借りる前に、金利が上がった場合の返済額もシミュレーションしておきましょう。

審査では何を見られる?通りやすい人の条件とは?

審査と聞くと、身構えてしまうかもしれません。けれど、見られるポイントは決まっています。大きく「担保」と「人」の2つです。中身を知れば、準備の方向が見えてきます。

担保評価のポイント

審査でまず重視されるのが、担保評価額です。家そのものの価値が問われます。所在地、種類、面積、築年数、状態などが総合的に見られます。路線価や公示価格も参考にされます。

権利関係もチェックされます。住宅ローンが残っていれば、その残高を引いた担保余力が見られます。評価が高く、権利関係がきれいな物件ほど、審査は進みやすくなります。共有名義の場合は、共有者全員の同意が前提です。

申込者の信用力

担保だけで決まるわけではありません。申込者自身の信用力も見られます。年収、返済比率、信用情報などが対象です。過去の返済状況も確認されます。

ここで大切なのは、バランスです。担保が良くても、返済能力が低いと減額されます。審査は「担保評価」と「信用力」の両輪で進みます。どちらも整えておくと、希望に近づきます。

審査に落ちやすいケースと事前の対処

担保があっても、審査に必ず通るとは限りません。住宅ローン残高が多すぎて担保余力が乏しいと、難しくなります。信用情報に延滞の記録がある場合も同様です。

対処は、事前の準備で変わります。まずは仮審査を受け、現状の評価を知ることです。複数の金融機関に相談すると、基準の違いが見えてきます。ノンバンクは銀行と審査の視点が異なるため、選択肢として覚えておくとよいでしょう。

申し込みから入金までの流れは?

手続きの全体像がわかると、不安はやわらぎます。流れはおおむね決まっています。相談から入金まで、順を追って確認しましょう。先の見通しが立つと、落ち着いて進められます。

事前相談・仮審査でできること

最初のステップは、事前相談と仮審査です。借りられそうか、いくらが目安かを、早い段階で確かめられます。本審査の前なので、気軽に問い合わせて構いません。

問い合わせの際は、物件と希望条件を伝えるとスムーズです。次のような文例が使えます。

件名:不動産担保ローンの事前相談について

ご担当者さま

自宅を担保にした借り入れを検討しています。
下記の内容で、借入可能額の目安をうかがえますか。

・物件種別:戸建て
・所在地:〇〇県〇〇市
・住宅ローン残高:あり(約〇〇万円)
・希望借入額:〇〇万円
・資金の使いみち:〇〇

事前審査の可否と必要書類もあわせて教えてください。
よろしくお願いいたします。

本審査と物件調査で確認される内容

仮審査を通過すると、本審査に進みます。ここで物件調査が行われます。現地調査や役所調査を通じて、担保価値や権利関係が細かく確認されます。

申込者の書類審査も並行します。本人確認書類、収入を示す書類、物件の登記関連の書類などが必要です。書類に不備があると、審査が止まることがあります。早めにそろえておくと、進行が滑らかになります。

契約から融資実行までの期間の目安

本審査を通れば、契約に進みます。契約書には、借入額、金利、返済期間、担保の内容が記されます。疑問があれば、その場で確認しましょう。金利や手数料は返済計画に直結します。

契約が済むと、指定の口座に融資金が振り込まれます。申し込みから入金まで、数週間かかることも珍しくありません。無担保ローンより時間がかかる前提で、余裕をもって動くと安心です。

失敗・後悔を避けるための注意点とは?

家を担保にする決断は、人生に関わります。だからこそ、後悔を避ける工夫が要ります。とくに勧誘や契約まわりには、落とし穴があります。3つの観点で備えましょう。

リースバックの勧誘・契約トラブルに注意する

リースバックは便利な一方で、トラブルの相談も増えています。国土交通省は、消費者向けのガイドブックを公表しています。国民生活センターも、強引な勧誘への注意を呼びかけています。

報告されている例は具体的です。長時間の勧誘で契約してしまった、家賃が値上げされて払えなくなった、解約時に高額な違約金を求められた、といった声があります。宅建業者への売却ではクーリング・オフが使えません。定期借家契約だと、期間満了で退去を求められる場合もあります。

複数社を比較し、急いで契約しない

その場の勢いで決めないことが、何より大切です。1社の説明だけで判断すると、条件の良し悪しがわかりません。金利、家賃、諸費用、返済の柔軟性を、横並びで見比べましょう。

サインや押印を求められても、急ぐ必要はありません。いったん持ち帰り、内容を読み込む時間を確保しましょう。複数の金融機関や不動産会社から情報を集めると、相場感がつかめます。比較は、後悔を減らす一番の近道です。

家族・推定相続人と事前に相談する

家は、家族にとっても大きな資産です。担保にする前に、家族と話しておきましょう。とくにリバースモーゲージでは、推定相続人の同意が求められることが多いです。

リースバックは、契約上は親族の許可が不要です。けれど、相談なく売却すると、後で関係がこじれかねません。相続を見据えた話し合いを、早めに持つことをおすすめします。不安があれば、消費生活センターへの相談も選択肢です。

金融機関の選び方は?銀行とノンバンクの違い

どこで借りるかも、結果を左右します。家を担保にした契約は、長く続きます。だから、相手選びは慎重にいきたいところです。タイプごとの違いを知っておきましょう。

銀行・信用金庫・ノンバンクそれぞれの特徴

借入先は、大きく3タイプに分かれます。それぞれ得意分野が違います。下の表で整理します。

種類 金利の傾向 審査の傾向 向いている人
銀行・信用金庫 低めになりやすい 厳格 条件が整っている人
ノンバンク やや高め 柔軟なことがある 銀行で難しかった人

銀行は金利が低い反面、審査の基準が厳しめです。築年数や立地の条件もシビアになりがちです。ノンバンクは金利が高めですが、銀行と異なる視点で柔軟に見てくれることがあります。

金利だけで選ばない

つい金利の数字だけに目が行きます。けれど、それだけで決めるのは早計です。諸費用や手数料も、総額に影響します。事務手数料や登記費用も確認しましょう。

返済の柔軟性も大切です。繰り上げ返済のしやすさや、返済期間の幅も比べましょう。金利・諸費用・返済の柔軟性を、トータルで見比べることが失敗しないコツです。安く見えて、総額が高いこともあります。

正規の業者かどうかを確認する方法

最後に、相手が正規の業者かを確かめましょう。国や都道府県の認可を受けているかが目安です。実績や運営の歴史も、信頼の材料になります。

条件の提示が透明かも見ておきましょう。金利や諸費用、返済方法が明確に示されているかが判断点です。契約後のサポート体制も確認すると安心です。説明があいまいな業者は、避けるのが無難です。

よくある質問(FAQ)

最後に、よく寄せられる疑問をまとめます。自分の状況に近い項目から読んでみてください。短く答えていきます。

無職・年金生活でも家を担保に借りられる?

可能な場合があります。家を担保にする借り方は、不動産の価値も重視されるからです。年金収入を返済原資として見てくれる商品もあります。

ただし、安定した返済原資があるほど有利です。リバースモーゲージや不動産担保型生活資金は、シニア層を想定した商品です。まずは仮審査で、自分の条件を確かめましょう。

共有名義の家でも担保にできる?

できる場合がありますが、条件があります。共有名義の不動産を担保にするには、共有者全員の同意が必要です。1人でも反対すると、手続きは進みません。

たとえば、夫婦の共有名義なら両者の合意が前提です。相続で共有になっている場合も同じです。事前に、名義人全員と話を合わせておきましょう。

借りたお金は事業資金に使える?

不動産担保ローンなら、事業資金に使えることが多いです。資金の使いみちが原則自由だからです。物件の仕入れや運転資金にも活用できます。

ただし、商品によっては事業資金を対象外とします。リバースモーゲージは、事業や投資を使途から外す例が多いです。契約前に、使途の条件を確認しましょう。

親名義の家を担保にできる?

親名義の家を担保にするには、名義人である親の同意と協力が必要です。本人が契約の当事者になるか、担保提供者になる形が一般的です。子が勝手に担保にすることはできません。

将来の相続も関わるため、家族での話し合いが欠かせません。親の意思を確認し、無理のない形を選びましょう。専門家への相談も役立ちます。

返済が苦しくなったらどうすればいい?

放置が一番よくありません。返済が厳しくなったら、早めに金融機関へ相談しましょう。返済期間の見直しなど、対応策が用意されている場合があります。

連絡を絶つと、競売へと進みかねません。滞納が深刻になる前に動くことが、家を守る分かれ道です。公的な相談窓口も活用しましょう。

まとめ:家を担保にお金を借りる前に確認すべきこと

家を担保にお金を借りる方法は、不動産担保ローン、リバースモーゲージ、リースバック、不動産担保型生活資金の4つでした。選ぶ軸は、家を残したいか、何に使うか、という2点です。借入額は、評価額と担保余力、そして信用力で決まります。低金利や高額・長期という利点の裏に、家を失うリスクがある点も忘れないでください。

借りた後の生活設計まで描けると、判断はぐっと現実的になります。たとえば、団体信用生命保険の有無や、繰り上げ返済の条件は、商品ごとに差があります。相続が絡む場合は、遺言や家族信託といった準備が選択肢に入ります。まずは仮審査で自分の数字を知り、複数の金融機関を比べることから始めてみましょう。気がかりがあれば、消費生活センターや社会福祉協議会へ相談する一歩が、安心につながります。

参考文献

  • 「住宅のリースバックに関するガイドブック」を公表しました – 国土交通省
  • 強引に勧められる住宅のリースバック契約にご注意! – 国民生活センター
  • “金利のある世界”でどう変わる?これからの住宅ローン選びを考えよう – 住宅金融支援機構
  • 生活福祉資金貸付制度(不動産担保型生活資金) – 全国社会福祉協議会
  • 長・短期プライムレート(主要行)の推移 – 日本銀行
  • 不動産登記(抵当権) – 法務省・法務局
  • No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき) – 国税庁