お金のコラム

市役所からお金借りるには?窓口・条件・審査と借りられない時の対処

市役所からお金借りるには?窓口・条件・審査と借りられない時の対処 お金のコラム

市役所からお金借りる方法を探しているものの、どの窓口で何を話せばよいのか分からない。そんな状態ではないでしょうか。先に答えをお伝えします。市役所は相談と案内の窓口です。実際にお金を貸すのは、社会福祉協議会などの別の機関になります。

この記事では、市役所からお金借りるときの窓口、対象になる条件、金利、入金までの日数を順番に整理しました。審査に通らなかった場合の次の手段や、返さなくてよい支援も取り上げます。内容は2026年9月時点の情報です。

  1. 市役所からお金を借りることはできる?
    1. 市役所が直接お金を貸すわけではないとは?
    2. 実際にお金を貸すのはどの機関?
    3. 市役所が担う役割とは?
  2. 市役所のどの窓口に行けばよい?
    1. 生活費に困っている場合の窓口は?
    2. ひとり親世帯の場合の窓口は?
    3. 社会福祉協議会へ直接相談してもよい?
  3. 市役所経由で利用できる貸付制度には何がある?
    1. 生活福祉資金貸付制度とは?
    2. 母子父子寡婦福祉資金とは?
    3. 自治体独自の貸付とは?
  4. 自分の状況ではどの制度が当てはまる?
    1. 失業や減収で生活費が足りない場合は?
    2. 急な出費で10万円以内が必要な場合は?
    3. 子どもの進学費用が必要な場合は?
    4. 持ち家のある高齢者の場合は?
  5. お金を借りられる条件とは?
    1. 対象となる世帯とは?
    2. 返済の見込みが問われる理由とは?
    3. 自立相談支援の利用が要件になる理由とは?
  6. 借りられないのはどんな場合?
    1. 借金の返済に充てる目的では借りられない理由とは?
    2. 他の公的給付や貸付が使える場合はどうなる?
    3. 生活保護を受けている場合はどうなる?
  7. 金利と連帯保証人はどうなる?
    1. 連帯保証人がいる場合の金利は?
    2. 連帯保証人がいない場合の金利は?
    3. 緊急小口資金と教育支援資金が無利子である理由とは?
  8. 申し込みから入金までの流れとは?
    1. 相談の場で聞かれることとは?
    2. 用意する書類は何?
    3. 審査を行うのは誰?
  9. 入金までに何日かかる?
    1. 即日で借りられない理由とは?
    2. 緊急小口資金の日数の目安は?
    3. 総合支援資金の日数の目安は?
    4. 入金までの生活をつなぐ方法とは?
  10. 審査に通らなかったらどうする?
    1. 審査に通らない主な理由とは?
    2. 再相談や再申請はできる?
    3. 生活保護の申請を検討する目安とは?
  11. 借りる前に確認したい返済不要の支援とは?
    1. 住居確保給付金とは?
    2. 職業訓練受講給付金とは?
    3. 税金・保険料・公共料金の猶予や減免とは?
  12. 返済が苦しくなったらどうする?
    1. 据置期間と償還期限とは?
    2. 償還の猶予や免除を相談できる条件とは?
    3. 滞納した場合に発生する延滞利子とは?
  13. 市役所の貸付を装う勧誘に注意が必要な理由とは?
    1. 公的機関が電話やSNSで融資を勧誘しない理由とは?
    2. ヤミ金融や個人間融資を見分ける方法とは?
    3. 被害に遭いそうなときの相談先は?
  14. 市役所からお金を借りることに関するよくある質問
    1. 無職でも借りられる?
    2. 年金受給者でも借りられる?
    3. 家族や勤務先に知られる?
    4. 信用情報に問題があっても申し込める?
    5. 土日や夜間でも相談できる?
    6. コロナ特例貸付は今も申し込める?
  15. まとめ
    1. 参考文献

市役所からお金を借りることはできる?

「市役所に行けばお金を貸してもらえる」と考える人は少なくありません。実際の仕組みは少し違います。市役所は入口で、貸付は別の機関が担当します。この関係を知っておくと、窓口での話が通じやすくなります。まずは全体像から見ていきましょう。

市役所が直接お金を貸すわけではないとは?

市役所の窓口で現金を受け取ることはできません。市役所は相談を受けて、合う制度へ案内する場所です。銀行のように融資の商品を持っているわけではありません。

「市役所で断られた」と感じる場面でも、実際は別の窓口を紹介されているだけのことがあります。案内された先が本来の申込先です。ここを知らないと、たらい回しにされたと受け取りやすくなります。

実際にお金を貸すのはどの機関?

中心になるのは都道府県の社会福祉協議会です。生活福祉資金貸付制度の実施主体にあたります。申込の受付は、市区町村の社会福祉協議会が担当します。社会福祉協議会は民間の社会福祉法人で、市役所とは別の組織です。

制度によって貸付元と窓口は変わります。下の表で整理しました。

制度 貸付を行う機関 相談・申込の窓口
生活福祉資金貸付制度 都道府県社会福祉協議会 市区町村社会福祉協議会
母子父子寡婦福祉資金 都道府県・指定都市・中核市 市役所の子育て支援担当課、福祉事務所
求職者支援資金融資 労働金庫 ハローワーク
国の教育ローン 日本政策金融公庫 日本政策金融公庫の支店

市役所が担う役割とは?

役割は3つあります。相談を受けること、合う制度へ振り分けること、給付や減免の手続きを行うことです。生活に困った人の相談を受ける「自立相談支援機関」も、市が設置しています。

貸付の話だけで終わらない点が市役所の強みです。家賃の給付金や保険料の減免も、同じ建物で相談できます。借りる前に、支出そのものを減らせる場合があります

市役所のどの窓口に行けばよい?

庁舎に着いても、案内板に「お金を借りる窓口」とは書かれていません。状況によって行き先が変わるためです。ここでは生活費の相談、ひとり親世帯の相談、社会福祉協議会への直接相談の3つに分けて、行き先を確認します。

生活費に困っている場合の窓口は?

行き先は自立相談支援機関です。名称は自治体ごとに違います。「くらしサポートセンター」「生活支援相談窓口」などの名前が使われています。市役所の中にある場合と、委託先の社会福祉協議会などにある場合があります。

名前が分からなくても問題ありません。総合案内や代表電話で「生活費のことで相談したい」と伝えれば、担当へつないでもらえます。電話で予約する場合は、次のように話すと伝わります。

生活費のことで相談したく、お電話しました。
先月に仕事を辞めて、今月の家賃の支払いが難しい状況です。
貸付や支援の制度について、相談できる窓口を教えてください。
相談に行く場合、予約と持ち物は必要でしょうか。

ひとり親世帯の場合の窓口は?

子育て支援の担当課、または福祉事務所が窓口です。母子父子寡婦福祉資金の相談は、母子・父子自立支援員が受けます。児童扶養手当と同じ課で扱う自治体も多くあります。

この資金は、申請の前に事前相談が必要です。面談を経てから申請書類に進みます。入学金などの期限がある費用は、早めの相談が欠かせません

社会福祉協議会へ直接相談してもよい?

直接相談してかまいません。生活福祉資金の申込先は、もともと市区町村の社会福祉協議会です。場所は市役所と別の建物にあることが多く、福祉センターなどに入っています。

ただし、総合支援資金と緊急小口資金は、自立相談支援機関の利用が原則として要件になっています。どちらから始めても、最終的には両方と関わります。迷ったら、行きやすい方へ先に電話してください。

市役所経由で利用できる貸付制度には何がある?

案内される制度は大きく3つあります。社会福祉協議会の生活福祉資金、ひとり親向けの母子父子寡婦福祉資金、自治体独自の貸付です。名前が似ていて混乱しやすいので、使いみちと上限を軸に整理します。

生活福祉資金貸付制度とは?

低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯に向けた公的な貸付です。資金は4種類に分かれます。総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金です。

資金の種類 主な使いみち 上限
総合支援資金(生活支援費) 生活を立て直すまでの生活費 2人以上の世帯は月20万円以内、単身世帯は月15万円以内
総合支援資金(住宅入居費) 敷金、礼金など 40万円以内
総合支援資金(一時生活再建費) 滞納した公共料金の立て替え、債務整理の費用など 60万円以内
福祉資金(福祉費) 療養、介護、住宅の改修、災害など 580万円以内(使いみちごとに目安額あり)
福祉資金(緊急小口資金) 緊急かつ一時的な生活費 10万円以内
教育支援資金 高校や大学などの学費、入学時の費用 月3.5万円〜6.5万円以内、入学時は50万円以内
不動産担保型生活資金 持ち家のある高齢者世帯の生活費 月30万円以内

「生活費を借りたい」という相談は、総合支援資金か緊急小口資金のどちらかに当てはまることがほとんどです。

母子父子寡婦福祉資金とは?

ひとり親家庭の父母や寡婦を対象にした貸付です。資金は12種類あります。修学資金、就学支度資金、生活資金、転宅資金、技能習得資金などです。

利率は無利子、または年1.0%です。修学資金のように、保証人がいなくても無利子の資金もあります。限度額は年度ごとに見直されるため、金額は窓口で確認してください。

自治体独自の貸付とは?

市区町村が独自に用意している貸付もあります。国民健康保険の高額療養費の貸付や、出産費の貸付が代表例です。災害で被害を受けた世帯向けの災害援護資金は、市町村が自ら貸し付けます。

こうした制度は、自治体によって有無も内容も違います。広報紙や公式サイトに載っていないこともあります。相談のときに「この市の独自の制度はありますか」と聞いてみてください。

自分の状況ではどの制度が当てはまる?

制度の名前を覚える必要はありません。自分の状況に近い行を探すだけで十分です。下の表で当たりをつけてから、窓口で確認する流れが効率的です。

状況 当てはまりやすい制度 窓口
失業や減収で生活費が足りない 総合支援資金 自立相談支援機関、社会福祉協議会
急な出費で10万円以内が必要 緊急小口資金 自立相談支援機関、社会福祉協議会
子どもの進学費用が必要 教育支援資金、母子父子寡婦福祉資金 社会福祉協議会、子育て支援担当課
持ち家はあるが生活費が足りない高齢者 不動産担保型生活資金 社会福祉協議会

失業や減収で生活費が足りない場合は?

総合支援資金の生活支援費が候補になります。2人以上の世帯は月20万円以内、単身世帯は月15万円以内です。貸付の期間は原則3か月で、延長しても最長12か月までとなります。

雇用保険の失業給付を受けられる人は、そちらが先です。貸付は、ほかの給付で足りない部分を補う位置づけになっています。家賃の支払いが不安な場合は、後半で紹介する住居確保給付金も同時に相談してください。

急な出費で10万円以内が必要な場合は?

緊急小口資金が当てはまります。上限は10万円で、無利子、連帯保証人も不要です。医療費の支払いや、給与の盗難・紛失などが想定されています。電気やガスなど公共料金の滞納分の解消も、対象に含まれます。

返済は、2か月以内の据置期間のあと、12か月以内に行います。10万円を10回で返すなら、月1万円の計算です。少額でも審査はあるため、使いみちと返済の見通しを説明できるようにしておきましょう。

子どもの進学費用が必要な場合は?

教育支援資金は無利子で借りられます。月額の上限は、高校が3.5万円、高等専門学校と短大が6万円、大学が6.5万円です。入学時の費用は、就学支度費として50万円以内で借りられます。

借りるのは進学する子ども本人です。世帯の生計を支える人が連帯借受人になります。ひとり親世帯は母子父子寡婦福祉資金が先に検討されます。給付型の奨学金や授業料の減免を先に確認すると、借りる額を減らせます

持ち家のある高齢者の場合は?

不動産担保型生活資金が選択肢になります。自宅の土地を担保にして、月30万円以内の生活費を借りる仕組みです。借りられる総額は、土地の評価額の70%程度が目安です。

返済は、借りた人が亡くなったあとに不動産を処分して行います。住み続けながら生活費を確保できる点が特徴です。推定相続人から連帯保証人を立てる必要があるため、家族との話し合いが前提になります。

お金を借りられる条件とは?

公的な貸付は、誰でも申し込めるわけではありません。対象の世帯が決まっています。加えて、返済の見込みと、相談支援を受けることが求められます。条件の背景まで知っておくと、窓口で何を説明すればよいかが見えてきます。

対象となる世帯とは?

生活福祉資金の対象は3つの世帯です。

  • 低所得者世帯:必要な資金をほかから借りることが難しい世帯。市町村民税が非課税になる程度が目安
  • 障害者世帯:身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた人がいる世帯
  • 高齢者世帯:65歳以上の高齢者がいる世帯

判断は個人ではなく世帯単位で行われます。本人の収入が少なくても、同居家族に十分な収入があれば対象外になることがあります。

返済の見込みが問われる理由とは?

貸付は返済が前提の制度だからです。厚生労働省の案内にも、貸付の決定では償還の可能性が考慮されると書かれています。返されたお金は、次に困った人への貸付に回ります。

収入の見込みがまったく立たない場合は、借金を増やすことがかえって負担になります。そのような場合は、貸付ではなく生活保護などの給付へ案内されます。断られたように感じても、別の出口を示されているわけです。

自立相談支援の利用が要件になる理由とは?

お金を渡すだけでは、困った原因が残るためです。2015年度の見直しで、総合支援資金と緊急小口資金は自立相談支援事業の利用が原則として要件になりました。就職の支援や家計の見直しと組み合わせて、立て直しを図る設計です。

例外もあります。すでに就職が決まっている人や、病気などで一時的に生活費が足りない人は、この限りではありません。自分が例外に当たるかどうかは、窓口で確認できます。

借りられないのはどんな場合?

条件を満たしていても、使いみちや状況によっては貸付の対象外になります。代表的なのは、借金の返済が目的の場合、ほかの公的制度が使える場合、生活保護を受けている場合の3つです。それぞれ、別の手段が用意されています。

借金の返済に充てる目的では借りられない理由とは?

借金を別の借金で返しても、負担が残り続けるためです。公的な貸付は生活の立て直しが目的です。返済の付け替えは、その目的に合いません。

一方で、債務整理に必要な費用は、総合支援資金の一時生活再建費の対象に含まれています。返済そのものには使えなくても、借金を整理するための費用なら相談できるということです。返済に追われている人は、その事情を隠さずに伝えてください。

他の公的給付や貸付が使える場合はどうなる?

ほかの制度が優先されます。生活福祉資金は、ほかの公的な給付や貸付を受けられない世帯を想定しているためです。失業給付、傷病手当金、年金などが該当します。

ひとり親世帯なら、母子父子寡婦福祉資金が先に検討されます。申込の前に「ほかに使える制度はないか」を確認される理由はここにあります。遠回りに見えても、負担の軽い制度から順に当たる流れになっています。

生活保護を受けている場合はどうなる?

原則として、生活費の貸付は対象になりません。生活費は保護費でまかなう仕組みだからです。借りたお金は収入として扱われる可能性もあります。

必要な出費があるときは、まず担当のケースワーカーに相談してください。保護費の中で対応できる場合があります。福祉事務所が必要と認めた場合に限り、一部の資金が検討されます。

金利と連帯保証人はどうなる?

公的な貸付の金利は、連帯保証人の有無で変わります。保証人がいなくても申し込めます。資金の種類ごとの扱いを表にまとめました。

資金の種類 連帯保証人 金利
総合支援資金 原則必要(なしでも可) ありは無利子、なしは年1.5%
福祉資金(福祉費) 原則必要(なしでも可) ありは無利子、なしは年1.5%
緊急小口資金 不要 無利子
教育支援資金 不要(世帯内で連帯借受人が必要) 無利子
不動産担保型生活資金 必要(推定相続人から選ぶ) 年3%または長期プライムレートのいずれか低い利率

連帯保証人がいる場合の金利は?

総合支援資金と福祉費は、連帯保証人を立てると無利子になります。借りた額だけを返せばよいということです。

保証人になれる人の条件は、社会福祉協議会ごとに決まっています。居住地や年齢、収入などの基準が設けられていることがあります。頼める人がいる場合は、条件を先に確認してから相談すると話が早く進みます。

連帯保証人がいない場合の金利は?

年1.5%です。保証人がいないことを理由に、申込をあきらめる必要はありません

数字で比べてみます。60万円を年1.5%で借りると、1年分の利息は約9,000円です。年18%のローンなら、同じ条件で約10万8,000円になります。差は約10万円です。

緊急小口資金と教育支援資金が無利子である理由とは?

制度の目的から読み取れます。緊急小口資金は、少額を急いで用立てるための資金です。保証人を探す時間を求めない設計になっています。

教育支援資金は、子どもの修学を支える資金です。卒業後に返済するのは子ども本人になります。将来の負担を軽くするため、利子がつかない形になっています。

申し込みから入金までの流れとは?

手続きは、相談、書類の準備、審査、契約、振込の順に進みます。窓口で現金を受け取る場面はありません。全体の流れは次のとおりです。

  1. 自立相談支援機関または社会福祉協議会に相談する
  2. 当てはまる資金と必要書類の説明を受ける
  3. 書類をそろえて市区町村の社会福祉協議会に申し込む
  4. 都道府県の社会福祉協議会が審査する
  5. 貸付が決まったら借用書を提出する
  6. 指定した口座に振り込まれる

相談の場で聞かれることとは?

聞かれるのは主に5つです。困った経緯、世帯の人数、毎月の収入と支出、借入の状況、今後の見通しです。責めるための質問ではなく、合う制度を探すための確認です。

その場で思い出せなくても大丈夫です。ただ、直近3か月の収入と支出をメモにして持参すると、相談が1回で進みやすくなります。借入がある場合は、金額と件数を正直に伝えてください。

用意する書類は何?

資金の種類や地域によって違います。一般的に求められるものは次のとおりです。

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 世帯全員が載った住民票
  • 収入が分かる書類(給与明細、年金の通知、離職票など)
  • 預金通帳
  • 借入がある場合は、残高が分かる書類
  • 印鑑

使いみちが決まっている資金では、見積書や合格通知なども必要です。最初の相談は、書類がそろっていなくても受けられます。何が必要かを聞いてから集める方が、無駄がありません。

審査を行うのは誰?

審査と決定を行うのは、都道府県の社会福祉協議会です。市区町村の社会福祉協議会は、書類を確認して送る役割を担います。市役所の職員が審査するわけではありません。

審査が2段階になっていることが、時間のかかる理由の1つです。窓口の担当者が「大丈夫そうです」と言っても、結果が変わることはあります。決定の通知が届くまでは、入金を前提にした支払いの約束は避けてください。

入金までに何日かかる?

公的な貸付は、申し込んだ当日には振り込まれません。緊急小口資金でも数日から1週間以上かかります。日数は地域や混み具合で変わるため、目安として確認してください。

即日で借りられない理由とは?

手続きの構造上、時間がかかるためです。市区町村で受け付けた書類は、都道府県の社会福祉協議会へ送られます。そこで審査と決定を経てから、振込の手続きに入ります。

窓口で現金を手渡す仕組みもありません。「今日中に必要」という状況では、貸付ではなく別の支援が先になります。食料の支援や支払いの猶予がその例です。

緊急小口資金の日数の目安は?

申込から1週間前後を見込む地域が多くなっています。ただし、これは書類がそろってからの日数です。相談から数えると、もう少しかかります。

自立相談支援機関での相談を経てから申し込む流れのため、初回の相談日がスタート地点になります。支払期限が迫っている場合は、最初の電話でその日付を伝えてください。

総合支援資金の日数の目安は?

1か月前後を見ておくと安全です。金額が大きく、貸付の期間も長いため、審査が慎重になります。審査の会議を月1回と定めている社会福祉協議会もあります。

申込のタイミングによっては、さらに待つことになります。家賃や光熱費の支払日から逆算して、早めに動くことが大切です。

入金までの生活をつなぐ方法とは?

貸付を待つ間に使える支援があります。

  • 食料の支援:自立相談支援機関や社会福祉協議会で、フードバンクなどにつないでもらえる場合がある
  • 臨時特例つなぎ資金:住居のない離職者が対象。失業給付などの公的な給付や貸付の申請が受理されていることが条件。10万円以内、無利子
  • 公共料金の支払い相談:電気、ガス、水道の各事業者に連絡すると、支払期限の相談ができる

「食べるものがない」という状況は、遠慮せずに最初に伝えてください。貸付の話より先に対応してもらえます。

審査に通らなかったらどうする?

審査に通らないことは珍しくありません。ただ、そこで手段が尽きるわけではありません。理由を確認すれば、別の資金や給付へ進めます。通らなかったあとの動き方を順に見ていきます。

審査に通らない主な理由とは?

よくある理由は次の5つです。

  • 返済の見込みが立たないと判断された
  • ほかの公的制度を先に使える
  • 使いみちが対象外だった(借金の返済など)
  • 世帯の収入が基準を超えていた
  • 多重債務の状態にある

多重債務の世帯や、債務整理から5年以内の人を対象外とする社会福祉協議会もあります。基準は地域で異なるため、自分の地域の案内を確認してください。

再相談や再申請はできる?

状況が変われば、再び相談できます。就職が決まった、連帯保証人が見つかった、といった変化が該当します。別の種類の資金なら当てはまることもあります。

まずは、通らなかった理由を窓口で尋ねてください。理由が分かれば、次に打つ手が決まります。自立相談支援機関は、貸付が通らなかった人の相談も引き続き受けています。

生活保護の申請を検討する目安とは?

収入が国の定める最低生活費を下回り、預貯金もわずかな場合です。病気などで働けず、収入の見込みが立たない場合も当てはまります。

生活保護の申請は国民の権利です。窓口は市役所内の福祉事務所です。借金があっても申請できます。貸付を断られた人ほど、生活保護の対象になる可能性があります。

借りる前に確認したい返済不要の支援とは?

貸付は返済が必要です。一方で、返さなくてよい給付や、支払いを軽くする制度もあります。対象になるなら、こちらが先です。借りる額を減らせるかどうか、3つの制度を確認しましょう。

住居確保給付金とは?

家賃の支払いが難しくなった人に向けた給付金です。2025年4月1日の改正で、家賃補助と転居費用補助の2種類になりました。窓口は自立相談支援機関です。

家賃補助は、離職や減収で住まいを失うおそれがある人が対象です。原則3か月、延長により最長9か月まで支給されます。転居費用補助は、家賃の安い住宅へ引っ越す費用を対象にしています。礼金、仲介手数料、荷物の運搬費用などです。家賃が理由で借りようとしているなら、先にこの給付金を確認してください

職業訓練受講給付金とは?

無料の職業訓練を受けながら、月10万円の給付を受けられる制度です。求職者支援制度の一部で、窓口はハローワークです。雇用保険を受けられない人が主な対象になります。

通所手当も別に支給されます。収入や資産の要件、出席の要件があるため、詳細はハローワークで確認してください。給付だけで生活費が足りない場合は、労働金庫の求職者支援資金融資も用意されています。

税金・保険料・公共料金の猶予や減免とは?

支払いを待ってもらう、または減らしてもらう制度です。主なものを挙げます。

  • 国民健康保険料の減免(失業や大幅な減収の場合)
  • 国民年金保険料の免除、納付猶予
  • 住民税の徴収猶予、分割納付
  • 水道料金の支払い相談

いずれも市役所や年金事務所で手続きします。毎月の支出が1万円減れば、1万円借りたのと同じ効果があります。しかも返済は不要です。

返済が苦しくなったらどうする?

借りたあとの話も確認しておきましょう。公的な貸付には、返済が始まるまでの据置期間があります。返済が難しくなった場合の相談先も決まっています。条件を表にまとめました。

資金の種類 据置期間 償還期限
総合支援資金 最終貸付日から6か月以内 10年以内
緊急小口資金 貸付日から2か月以内 12か月以内
教育支援資金 卒業後6か月以内 20年以内

据置期間と償還期限とは?

据置期間は、返済を始めなくてよい期間です。償還期限は、返済を終えるまでの期限を指します。借りた直後から返済が始まるわけではありません。

総合支援資金なら、最後の貸付から6か月以内が据置期間です。その間に仕事を見つけ、家計を整える想定になっています。毎月の返済額は、契約のときに相談して決めます。

償還の猶予や免除を相談できる条件とは?

災害、病気、失業などで返済が難しくなった場合は、猶予を相談できます。相談先は、借りたときの社会福祉協議会です。免除は、借りた人が亡くなった場合など、やむを得ない事情に限られます。

大切なのは、滞納する前に連絡することです。引っ越しで住所が変わった場合も、申込をした社会福祉協議会へ連絡が必要です。連絡が取れない状態が、最も不利に働きます。

滞納した場合に発生する延滞利子とは?

返済期限を過ぎると、残りの元金に対して年3%の延滞利子がかかります。無利子で借りた資金でも同じです。期限の翌日から日割りで計算されます。

連帯保証人を立てている場合は、保証人に請求が届きます。返済額の見直しを相談できる場合もあります。支払いが1回でも厳しいと感じたら、その月のうちに電話してください。

市役所の貸付を装う勧誘に注意が必要な理由とは?

お金に困っているときは、判断を急ぎがちです。その心理を狙って、公的機関を装う勧誘があります。本物の制度がどう動くかを知っていれば見抜けます。見分け方と相談先を確認しておきましょう。

公的機関が電話やSNSで融資を勧誘しない理由とは?

公的な貸付は、本人の相談から始まる仕組みだからです。市役所や社会福祉協議会の側から「お金を貸します」と連絡することはありません。申込には、窓口での面談と書類の提出が必要です。

「市の給付金の対象です」「公的融資の枠が空きました」といった電話やメッセージは疑ってください。手数料や保証金を先に振り込ませる話は、公的な制度には存在しません

ヤミ金融や個人間融資を見分ける方法とは?

次の言葉が出てきたら危険な相手です。

  • 「審査なし」「誰でも借りられる」
  • 「個人間融資」「即日で振り込みます」
  • 先に手数料や保証金を求める
  • 口座や携帯電話の契約を求める

正規の貸金業者は、国や都道府県に登録しています。金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で登録の有無を調べられます。SNSでの個人間融資は、貸金業の登録がない違法な業者であることが大半です。

被害に遭いそうなときの相談先は?

次の窓口が使えます。

  • 消費者ホットライン:局番なしの188
  • 警察相談専用電話:#9110
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室
  • 日本貸金業協会の相談窓口

すでにお金を振り込んでしまった場合も、早いほど対応の幅が広がります。個人情報を渡しただけの段階でも相談できます。自立相談支援機関の相談員に話してもかまいません。

市役所からお金を借りることに関するよくある質問

窓口に行く前に、多くの人が気にする点をまとめました。無職や年金受給者の扱い、家族に知られるかどうか、相談できる時間帯などです。地域で扱いが違う項目は、その旨を書いています。

無職でも借りられる?

借りられる可能性はあります。総合支援資金は、失業した人の生活再建を想定した資金です。無職であること自体は、断られる理由になりません。

条件は、仕事を探す意思があり、返済の見込みが立つことです。自立相談支援機関やハローワークの支援を受けることも求められます。働くことが難しい事情がある場合は、生活保護が選択肢になります。

年金受給者でも借りられる?

借りられます。65歳以上の高齢者がいる世帯は、生活福祉資金の対象です。介護や療養の費用には、福祉費が使えます。

ただし、年金の範囲で返済できるかが確認されます。持ち家がある場合は、不動産担保型生活資金も検討できます。年金だけでは最低限の生活費に届かない場合は、生活保護との併用を福祉事務所で相談してください。

家族や勤務先に知られる?

同居の家族に知られずに借りることは難しいと考えてください。審査は世帯単位で行われ、世帯全員の収入が確認されます。連帯保証人を立てれば、その人にも当然伝わります。

収入は、給与明細などの書類で確認するのが基本です。勤務先への連絡が気になる場合は、相談のときに確認しておくと安心です。資金の種類によっては、地域の民生委員が関わることもあります。

信用情報に問題があっても申し込める?

申し込めます。審査の中心は、世帯の収支と返済の見込みです。民間のローンに通らなかった人も、相談の対象になります。

ただし、借入の状況は必ず聞かれます。多重債務の世帯や、債務整理から5年以内の人を対象外とする社会福祉協議会もあります。借金の整理が先に必要な場合は、法テラスなどの法律相談を案内されます。

土日や夜間でも相談できる?

市役所と社会福祉協議会は、平日の日中が基本です。土日や夜間は、多くの窓口が閉まっています。メールや電話で相談を受け付ける自立相談支援機関もあります。

夜間に不安が強くなったときは、24時間対応の「よりそいホットライン」に電話できます。翌日にどこへ連絡すればよいか、整理を手伝ってもらえます。

コロナ特例貸付は今も申し込める?

申し込めません。新型コロナウイルス感染症に伴う緊急小口資金と総合支援資金の特例貸付は、2022年9月末で申請の受付を終了しました。現在は、返済と免除の手続きだけが続いています。

インターネット上には、特例貸付の条件のまま残っている記事があります。上限20万円、保証人不要で無利子といった内容は、特例の条件です。今の条件は、この記事の表を参考にしてください。

まとめ

窓口へ行く前に、家計の数字を紙に書き出しておくと相談が進みます。収入、家賃、光熱費、借入の返済額の4つで足ります。自立相談支援機関には、家計改善支援という無料の支援もあります。相談員と一緒に支出を見直す仕組みです。貸付が通らなかった人も利用できます。

最初の行動は電話1本です。市役所の代表番号にかけて「生活費のことで相談したい」と伝えてください。支払期限が迫っているものがあれば、その日付も添えます。平日の午前中は比較的つながりやすい時間帯です。予約の日が決まったら、通帳と給与明細を封筒にまとめておきましょう。書類がすべてそろっていなくても、相談は始められます。

参考文献

  • 「生活福祉資金貸付制度」-「厚生労働省」
  • 「生活福祉資金貸付条件等一覧」-「厚生労働省」
  • 「平成27年度 生活福祉資金貸付事業の見直しの概要」-「厚生労働省」
  • 「臨時特例つなぎ資金貸付制度」-「厚生労働省」
  • 「求職者支援制度のご案内」-「厚生労働省」
  • 「生活にお困りで一時的に資金が必要なかたへ「生活福祉資金貸付制度」があります。」-「政府広報オンライン」
  • 「生活福祉資金貸付制度について」-「東京都福祉局」
  • 「緊急小口資金(生活福祉資金)」-「かわさき福祉情報サイト ふくみみ」
  • 「住居確保給付金」-「世田谷区」
  • 「住居確保給付金のしおり(転居費用補助)」-「大津市」
  • 「母子父子寡婦福祉資金貸付金」-「宮城県」
  • 「母子父子寡婦福祉資金の貸付について」-「青森県」
  • 「母子及び父子並びに寡婦福祉資金の貸付の紹介」-「千葉市」